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選手権準V、後追って来た関川のプロ入りも刺激に。2年生MF八木はイングランド遠征で貪欲に吸収続ける

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プレミアリーグ選抜のMF八木滉史(流通経済大柏高)は練習試合の中でも学び、成長

[1.31 練習試合 プレミアリーグ選抜 8-1 プロ:ダイレクトアカデミー セント・ジョージズ・パーク]

 MF八木滉史(流通経済大柏高2年)は、高校選手権決勝で惜敗してから2週間で「NIKE NEXT HEROプロジェクト」プレミアリーグ選抜のイングランド遠征に参加。「自分たちの中で(選手権準優勝)はショックという部分が大きい。でも、自分はまだ2年なので落ち込んでいる暇はない」というMFは、イングランドでの活動、選抜メンバーの大半を占めるJアカデミーの有力選手から貪欲に吸収するつもりで遠征に参加している。

 この日の練習試合ではダブルボランチの一角として先発出場、後半には右SBでもプレーした。前半途中には、岩成智和監督(広島ユース)からポゼッションの際に中央から横へ広がってボールを受ける形をアドバイスされ、早速実行。自分がスペースでボールを受けて前を向き、好パスに繋げたり、自分がおとりになることでSHやFWに良い形で前を向かせたりするなど学び、成長する練習試合になった。

 一方で「流経でやってきたことをプラスアルファで出す」ことを意識していたという八木は、攻守に渡ってのハードワークを徹底。守備時には日本で対戦するよりも身体が強く、身長の高い相手に対して考えながらプレーしていた。ボールをキープする相手選手たちの顔が上がらず、ボールばかり見ていることを確認すると、タイミングを見て一気にアプローチ。そして、身体の強い相手に個で取り切ることを狙うよりも、ボールをつついて味方に繋ぐことでより確実にマイボールにしていた。

 自身が入ったことのない年代別日本代表選手たち、そしてJアカデミーの選手たちとの海外遠征。刺激を受けた選手もいる。「桂陸人くんだったりは、身長が小さくてリーチでは全然ないのに、あれだけ前でボールをおさめて、裏へ走り回って、相手は足が長いのにそれをドリブルでかわす間合いの取り方だったりは、大事だなと思った。小さくても自信に繋がる部分がある」。170cmの自身よりも10cm近く小柄なMF桂陸人(広島ユース3年)らのプレーからも学んだことを、自分の成長に結びつけたい考えだ。

 流経大柏から鹿島入りしたCB関川郁万(3年)は、八木にとってFC多摩ジュニアユース時代からの先輩だ。流経大柏からはGK猪瀬康介(3年)が琉球へ、FC多摩の先輩ではFW宮崎純真が甲府入りを果たしている。

 身近な先輩のプロ入り。今回のプレミアリーグ選抜イングランド遠征は、彼らに続くためのスタートでもある。「この合宿に来る人は、プロに上がる選手はいないんですけれども、そこに近かった人が多いのは分かっている。何かしら足りないところもあると思うけれども、(彼らが)プロに通用する部分は必ずあると思う。良いところは吸収しつつ、今まで一番見ていた(関川)郁万たちがプロに行くのは意識しますし、自分も行きたいと思っているので、自分に足りないところを見つめてしっかり成長していけたらいい」。残り1日も全力で吸収し、プロ入り、2年連続準優勝に終わっている選手権制覇への力にする。

(取材・文 吉田太郎)
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