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富山一はインハイ登録外のMF矢崎が献身的な働き。本人も驚く16km超の走りで勝利に貢献

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[12.13 プレミアPO1回戦 JFAアカデミー福島U-18 0-0(PK2-4)富山一高 コカ広島ス]

 2年ぶりのプレミアリーグ復帰を目指す富山一高は、準優勝したインターハイで優秀選手に選出されたFW鈴木崚加(3年)と同大会で2得点のMF小森登生(3年)が怪我明けのために欠場。だが、小森に代わって右サイドに入ったMF矢崎謙介(3年)やFW吉倉昇空(2年)が奮闘した。

 特に矢崎については、加納靖典コーチも「矢崎が凄く良い働きをしてくれて…攻撃は元々良い選手なんですけれども、今日は守備も貢献してくれた」と称賛する働き。矢崎も「(小森)登生の代わりに入ったので、チームにしっかりと貢献したいと思っていたので、守備も頑張りました。(先発起用で)緊張したところもあったんですけれども、守備から入って、ちゃんと自分のリズムでやれたと思います」と胸を張る。

 後半14分には右サイドから個人技で持ち込み、右足シュート。後半21分にはゴール前のこぼれ球に素早く反応して左足シュートを振り抜いた。いずれもわずかに枠を外れて得点することはできず。だが、多くの時間帯で相手にボールを握られる中、背番号19のMFは攻守に渡って献身的に走り続けた。

 延長戦を含めて110分間フル出場した矢崎のGPS測定値(走行距離)は、驚異の16km超。「初めて16km行きました。1か月くらい前に立山(の麓)で山走というのがあって、山走でもチーム全体でも全員で走り切ったりして、今日もチーム全体走れていた印象がある」という成果を個人としても発揮し、チームを支える力になった。

 矢崎が小学6年時に富山一が選手権制覇。愛知県出身の矢崎はその姿を見てから、富山一へ進学し、全国制覇することを夢見てきた。「ずっと、小学6年生の頃から卒業アルバムにも書いていた」という目標の前に、プレミアリーグ昇格へ。準優勝したインターハイではベンチ外ながらも、一丸となって戦うチームの中で心折れることなく努力してきたというMFが今冬、プレミア参入戦、そして選手権でも輝く。

(取材・文 吉田太郎)
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