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[関東大会予選] 3試合連続無失点!桐光学園が堅守と連続ゴールで関東切符獲得!:神奈川

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後半3分、桐光学園高は右SH粟江晟が右足ダイレクトボレーで先制点

[5.4 関東高校大会神奈川県予選準決勝 三浦学苑高 0-2 桐光学園高]

 堅守・桐光学園が3試合連続無失点で関東切符獲得――。4日、2021年度関東高校サッカー大会神奈川県予選準決勝が行われ、桐光学園高が2-0で三浦学苑高に勝利。関東大会出場を決めた。

 前半は緊張もあってともに堅い入り。失点しないことに重きを置いた戦いとなった。桐光学園はFKからCB馬場拓己(3年)がヘディングシュートを放つシーンがあったものの、前半の公式記録上のシュート数は2。三浦学苑のそれはゼロだった。

 それでも後半立ち上がりに、桐光学園がギアを上げる。3分、10番MF岩根裕哉(3年)が相手ボランチと右SHの間のスペースをドリブルで突いて左SH田中英泰(3年)へパス。相手SBに対して2対1の状況を作り出した桐光学園は、左SB寺内倖大(3年)が縦への抜け出しからクロスを上げる。

 これをファーサイドの右SH粟江晟(3年)が右足ダイレクトボレーでゴールへ突き刺した。桐光学園の鈴木勝大監督が「凄く良い形で、1点以上のダメージが三浦さんにはあったんじゃないかと思います」と振り返り、三浦学苑の枝村隼人監督が「前半は風下ということもあって0-0で折り返せたのは良かったなと思いますけれども、後半立ち上がりのところであの一発は痛かったなと」と残念がった一発。先制した桐光学園は一気に畳み掛ける。

 6分、左サイドの田中が相手のビルドアップに狙いを定めて見事にインターセプト。カバーしたDFをかわしてGKと1対1になると、その脇を右足シュートで射抜き、2-0と突き放した。
 
 この日、主軸MF明石梓希(3年)らを怪我で欠く三浦学苑は、直後に1年時から公式戦を経験しているMF福田大我(3年)を投入。巻き返しを図るが、桐光学園のハイプレスの前にボールを失い、決定打を打たれてしまう。

 貪欲に3点目を狙う桐光学園は、1年生3人をピッチに送り出して先も見据えながらのゲームに。一方でU-17日本代表候補MF山市秀翔主将(3年)や馬場、CB川角歓紀(3年)が後方からの声、球際の強度を継続して得点を許さない。

 三浦学苑も技巧派のMF竹本俊太朗(3年)やFW武田大夢(2年)が起点となって反撃し、FW櫻庭雄太郎(3年)のラストパスから福田がチャンスを迎えるシーンもあった。だが、枝村監督も「個の能力であるとか、力強さは桐光さんの方があるので、その中でどう粘り強くやるか。でも、ボールを動かすとかそういったところが出せなかった」と振り返ったように、終盤に見せたようなボールを動かして崩す回数を十分に増やすことができず。準決勝敗退となった。

 桐光学園はチームの生命線と言える守備面が安定し、3試合連続無失点で関東切符獲得。この日の被シュートはわずか2本で鈴木監督は「全体的に守備は良い形で、守備に関しては少しずつ毎回成長があるかなと思います」と頷く。チームは試合ごとに自信をつける部分と課題を抽出。満足すること無く、よりチームの守備、攻撃を進化させていく。

 現3年生は19年のU-16全国大会優勝世代。選手たちは良い意味で全国優勝したことを意識せずに、日々取り組んでいる。プレミアリーグで日常を過ごす青森山田高(青森)や流通経済大柏高(青森)を上回るチームになること。もちろん、目の前の一戦一戦が大事だが、神奈川県内、関東大会では負けられないという思いが選手たちの中にはある。

 馬場は「絶対に優勝しなければいけないと思っているし、関東では。関東では桐光が一番だというところを全国に見せつけていかないといけないと思うので、プライドを持ってやっていきたいです」。まずは決勝。県内のライバル・日大藤沢高を上回り、神奈川1位として関東大会に臨む。

(取材・文 吉田太郎)

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