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宇都宮短大附は栃木準決勝敗退も前向きな大会に。インハイ予選で全国初出場に挑戦

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宇都宮短大附高の攻撃の中心、MF藤田一輝

[5.15 関東高校大会栃木県予選準決勝 宇都宮短大附高 0-2(延長)佐野日大高]
 
 選手権予選準優勝の宇都宮短大附高は延長戦の末、紙一重の差で敗戦。3位で関東大会予選を終え、選手たちは悔しさを滲ませていた。

 準々決勝までの3試合で13得点1失点。岩崎陸監督は「この大会を通じて、DFラインからボールを回して高い位置に運んでいくところやDFラインの守備、相手と駆け引きしたり、コンパクトにというところは凄く成長してきた」と認める。

 この日も長短のパスを操るMF藤田一輝(3年)やCB関本楓名(3年)を中心にボールを支配。相手の状況に応じて判断を変え、攻撃を組み立て直しながら前進しようとしていた。ただし、プレッシャーの無い位置では余裕を持ってプレーできていたものの、佐野日大の堅い守備ブロックの中へなかなか侵入することができない。

 力強いFW葛西力也(3年)や活動量の多いMF菅又賢人(3年)、FW新見康樹(3年)がアクセントとなり、高い位置までボールを進めた際にはコンビネーションによる崩しにチャレンジ。守備面ではGK松館拳士朗(3年)の好守もあって80分間を無失点で終えた。だが、最後までアタッキングサードを攻略できなかったことが敗因に。シュート数は延長戦を含めて4本に終わった。

 岩崎監督は「佐日(佐野日大)さんの固い守備を崩せなかった。今までできたことができなかった。インターハイへ向けてもっとチャンスを作っていかないといけない」と課題を指摘。一方で昨年から先発のCB加藤僚真(3年)らが怪我で先発を外れる中、同じく昨年から先発のCB関本とCB寺内凌眞(3年)の両DFや、「賢さと熱い気持ちで戦ってくれた」(岩崎監督)というMF北村朔也(2年)が成長するなど、前向きな大会だった。

 18年の関東大会予選で創部初の栃木制覇。16、20年度には選手権予選で決勝進出している新鋭の目標は初の全国大会出場だ。「あと一つ勝ったら大分変わると思う。インターハイで乗り越えて全国に出て行って、(栃木は)矢板中央、佐日だけではないと」(岩崎監督)。PK戦の末に矢板中央高に敗れた選手権予選、今回関東進出を逃した悔しさもエネルギーに変え、インターハイで全国切符を掴み取る。

(取材・文 吉田太郎)

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