“ダービー”をきっかけに変わる。流経大柏CB田口空我は自分に自信を持つリーダー、関川超えへ
“ダービー”をきっかけに変わる。高円宮杯JFA U-18サッカープレミアリーグ2021 EASTは23日、第7節を行う。千葉県船橋市の船橋市法典公園(グラスポ) 球技場では、市立船橋高と流通経済大柏高との千葉名門校対決。1勝1分4敗で9位の市立船橋と、開幕2連勝後に1分2敗と白星から遠ざかっている4位・流経大柏は、ともにインターハイ千葉県予選前最後の公式戦で勝って勢いづけることを目指す。
流経大柏にとっては、選手権千葉県予選決勝の雪辱戦だ。過去2年の選手権予選決勝で宿敵に敗戦。昨年の決勝を経験しているCB田口空我(3年)は、「ダービーしっかり勝って、(ともに勝ち上がれば)インハイや選手権の千葉県の決勝で市船と戦う可能性が高いので、しっかり勝ち切って、差を見せられたら良いと思います」と力を込めた。
延長後半終了間際にサイドから崩されて失点したシーンは忘れていない。また、改善するポイントの一つとして取り組んできた部分でもある。田口にとっては、DFリーダーとして迎えるリベンジマッチ。「自分は出ていて、最後の最後でやられたという悔しい気持ちがあるので、自分が点を獲って勝たせたい」と意気込んでいる。
15日に開幕5連勝の首位・青森山田高(青森)をホームに迎え撃ち、0-3で敗戦。田口は「やりたいと思っていた」という青森山田FW名須川真光(3年)とのマッチアップを楽しみ、抜群の高さを見せつけた。青森山田のDFよりも自分の方が止めていることを実感したという内容。自分のスピードを活かした守備もできたと考えている。
それでも、スコアは0-3。田口は「PKのシーンも自分が裏取られたり、CKの3失点目も弾き返せたんじゃないかと。全然やれていなかったです。自分が跳ね返さなかったのが敗因だったと思います」と唇を噛む。相手のFWを止めることは当たり前。「それ以外のことができていないと」と自身の力不足について口にした。
跳躍力やスピード優れる田口は、1年時にSBとしてAチームの先発に抜擢。昨年もレギュラーを務め、コーチ陣からも厚い信頼を受けている。今年の高体連屈指のDFの一人だが、一方で周囲を奮い立たせるような声がけ、プレーをする選手ではないことも確か。市立船橋戦へ向けた紅白戦でも、味方のミスを厳しく指摘するような声は無かった。
名門・流経大柏のDFリーダーであり、周囲から認められる存在。だが、本人はまだ自分が周囲に声を掛けて良い立場では無いと考えている。「自分的には、自分が失点しないとかヘディングで負けないとか、1対1で負けないとか、そういうことができないで周りに掛けるのはどうかと。(また) 周りを見てプレーできていない。自分の場所だけを守っている感じがあって、そういうところが周りに声を掛けられない」。自分はDFラインやGKの2年生に頼ってしまっていると分析。それらが田口に“遠慮”を生み出してしまっている。
高校からのプロ入りを狙う田口が超えるべき存在として名を挙げるのは3学年上の先輩、CB関川郁万(現鹿島)だ。田口は「関川選手のヘディングは自分も見ていた。自分はCKで点を獲れていない。そこは関川選手との差。自分も点を獲れていけば、近づいていける」。セットプレーからゴールを奪う力を身につけること。また、関川のような強気のメンタリティーも、“完璧にこだわり過ぎている”田口には必要な部分かもしれない。
自分のところから失点することもゼロではない。それでも、抜群の存在感を放ちながら堂々と相手の前に立ちはだかり、味方を安心させ、また奮い立たせる。そして、得意のヘッドや対人の強さで相手をねじ伏せてしまう。関川のようなDFになることは容易ではないが、田口がそのポテンシャルを持っていることは周囲も認めるところ。市立船橋とのダービーはきっかけを掴むャンスだ。常に完璧なプレーができなくても、無失点やゴール、白星を重ねながら自分に自信を持ったDFリーダーになること、また関川超えにチャレンジする。
(取材・文 吉田太郎)
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●高円宮杯プレミアリーグ2021特集
流経大柏にとっては、選手権千葉県予選決勝の雪辱戦だ。過去2年の選手権予選決勝で宿敵に敗戦。昨年の決勝を経験しているCB田口空我(3年)は、「ダービーしっかり勝って、(ともに勝ち上がれば)インハイや選手権の千葉県の決勝で市船と戦う可能性が高いので、しっかり勝ち切って、差を見せられたら良いと思います」と力を込めた。
延長後半終了間際にサイドから崩されて失点したシーンは忘れていない。また、改善するポイントの一つとして取り組んできた部分でもある。田口にとっては、DFリーダーとして迎えるリベンジマッチ。「自分は出ていて、最後の最後でやられたという悔しい気持ちがあるので、自分が点を獲って勝たせたい」と意気込んでいる。
15日に開幕5連勝の首位・青森山田高(青森)をホームに迎え撃ち、0-3で敗戦。田口は「やりたいと思っていた」という青森山田FW名須川真光(3年)とのマッチアップを楽しみ、抜群の高さを見せつけた。青森山田のDFよりも自分の方が止めていることを実感したという内容。自分のスピードを活かした守備もできたと考えている。
それでも、スコアは0-3。田口は「PKのシーンも自分が裏取られたり、CKの3失点目も弾き返せたんじゃないかと。全然やれていなかったです。自分が跳ね返さなかったのが敗因だったと思います」と唇を噛む。相手のFWを止めることは当たり前。「それ以外のことができていないと」と自身の力不足について口にした。
跳躍力やスピード優れる田口は、1年時にSBとしてAチームの先発に抜擢。昨年もレギュラーを務め、コーチ陣からも厚い信頼を受けている。今年の高体連屈指のDFの一人だが、一方で周囲を奮い立たせるような声がけ、プレーをする選手ではないことも確か。市立船橋戦へ向けた紅白戦でも、味方のミスを厳しく指摘するような声は無かった。
名門・流経大柏のDFリーダーであり、周囲から認められる存在。だが、本人はまだ自分が周囲に声を掛けて良い立場では無いと考えている。「自分的には、自分が失点しないとかヘディングで負けないとか、1対1で負けないとか、そういうことができないで周りに掛けるのはどうかと。(また) 周りを見てプレーできていない。自分の場所だけを守っている感じがあって、そういうところが周りに声を掛けられない」。自分はDFラインやGKの2年生に頼ってしまっていると分析。それらが田口に“遠慮”を生み出してしまっている。
高校からのプロ入りを狙う田口が超えるべき存在として名を挙げるのは3学年上の先輩、CB関川郁万(現鹿島)だ。田口は「関川選手のヘディングは自分も見ていた。自分はCKで点を獲れていない。そこは関川選手との差。自分も点を獲れていけば、近づいていける」。セットプレーからゴールを奪う力を身につけること。また、関川のような強気のメンタリティーも、“完璧にこだわり過ぎている”田口には必要な部分かもしれない。
自分のところから失点することもゼロではない。それでも、抜群の存在感を放ちながら堂々と相手の前に立ちはだかり、味方を安心させ、また奮い立たせる。そして、得意のヘッドや対人の強さで相手をねじ伏せてしまう。関川のようなDFになることは容易ではないが、田口がそのポテンシャルを持っていることは周囲も認めるところ。市立船橋とのダービーはきっかけを掴むャンスだ。常に完璧なプレーができなくても、無失点やゴール、白星を重ねながら自分に自信を持ったDFリーダーになること、また関川超えにチャレンジする。
(取材・文 吉田太郎)
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