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東北学院GK桑原優治朗が東北決勝で好守連発。激しい守護神争い、日本代表の先輩GKの垂れ幕も刺激に

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東北新人戦決勝で好守を連発した東北学院高GK桑原優治朗

[1.31 東北高校新人選手権決勝 尚志高 1-0 東北学院高 Jヴィレッジ]

 初優勝を狙った東北学院高(宮城)は、決勝で昨年のプリンスリーグ東北王者・尚志高(福島)にシュート11本を打たれながらも、1失点。186cmの大型CB大友豪士(2年)と、際の強さ光るCB佐藤春樹主将(2年)の両DFを中心としたDF陣が奮闘し、180cmGK桑原優治朗(2年=ベガルタ仙台ジュニアユース出身)がファインセーブを連発した。

 立ち上がりの1失点が響き、0-1で敗戦。桑原はキックミスが増えたこともあり、「チームとしても、個人としての結果も悔しい結果」と首を振る。それでも、後半3分に相手のコースを突いた一撃を好反応でストップ。同5分、7分には抜け出してきた相手の決定的なシュート連続で止めた。

「0-1で負けていたので、もう1点取られたら大分厳しくなる。絶対に失点しないように、みんなで守っていこうと話していたので、何とか凌ぎ切れたのは良かった」と桑原。その守護神の好守がチームに勇気を与え、踏ん張らせていた。

 今年の東北学院のGK陣はハイレベル。1年時の「ミズノチャンピオンシップU-16ルーキーリーグ」でも活躍している桑原に加え、今大会初戦でゴールを守ったGK大友陽佑(2年)、GK高平丈(2年)は「2年生3人こっちに連れてきたんですけれども、どれを使っても」(橋本俊一監督)というように、レベルが高く、競争は激しい。

 その中で平均値の高さを特長とする桑原は、「自分の他にもGK2人いるんですけれども、どっちも上手で特長も違うので、それぞれ良いところを持っているので負けないように、自分も頑張りながら3人で切磋琢磨しながら、全員で高いレベルでやっていければいい」と意気込む。

 日本代表のGKシュミット・ダニエル(シントトロイデン)は東北学院出身。昨秋にはシュミット・ダニエルの全身写真入りの垂れ幕が、彼の同級生から贈呈され、練習場のフェンスに掲げられている。橋本監督は「少しでも良い刺激をもらって」と期待し、桑原は「(シュミットの垂れ幕があることで)気合が入ります。自分たちの環境からでも行けるんだぞと思わせてくれるのは嬉しいし、ありがたいです」とその背中を追うことを誓った。その桑原はライバルや先輩のGKに負けじと努力を続け、次は大舞台でチームを勝たせる。

(取材・文 吉田太郎)

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