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惜しいミドルに高精度パス配給…攻守に際立った桐光学園のダイナモMF山市秀翔、日本高校選抜の向上誓う

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日本高校選抜MF山市秀翔(桐光学園高3年)

[2.12 NEXT GENERATION MATCH 川崎F U-18 1-0 日本高校選抜 日産]

 日本高校選抜の中盤でU-17日本代表候補MF山市秀翔(桐光学園高3年)が眩い存在感を放った。桐光学園のキャプテンとして選手権8強入りに大きく貢献し、早稲田大に進学するダイナモ。桐光学園の鈴木勝大監督がコーチを務める日本高校選抜でも副キャプテンとしてリーダーシップを執り、率先して声を出し、気持ちの入ったプレーでチームを動かした。

「NEXT GENERATION MATCH」ではMF薬師田澪(大津高3年)とダブルボランチを形成し、フル出場した。素速いアプローチから球際激しくボール奪取に動き、ハードワークを完遂。ゲームをコントロールした山市はテクニックの光るパスを配給すれば、ミドルシュートを2本浴びせ、日産スタジアムを沸かせた。

 鮮烈だったのは前半37分。細かいフェイントを入れ相手守備を翻弄してカットインすると、約30mの位置から左足を振り抜き、強烈なミドルシュート。自ら惜しい場面をつくれば、高精度パスでチャンスを演出し続けた。後半6分にはスローインを受け、クロスボールをDF馬場拓己(桐光学園高3年)の頭に合わせると、後半24分にも対峙した相手の意表を突いて切り返し、正確な縦パスを通してFW福田師王(神村学園高2年)の決定機を導いた。

 日本高校選抜は強度を上げ、後半は主導権を握って攻め立てたが、好機を生かせず0-1で惜敗。急造チームでプレーする難しさもあるが、山市は「球際、切り替えはもっとできたと思う。修正したい。まだうまくいかないところが多い」と受け止めた。

 この日、日本高校選抜のスタメンは両サイドハーフがMF藤森颯太(3年)とMF田澤夢積(3年)の高校年代“3冠”青森山田高コンビ、両サイドバックは流通経済大柏高のDF田口空我(3年)とDF大川佳風(2年)だった。神村学園高2年の福田とMF大迫塁のコンビネーションなどもあり、「各チームの良いところを合わせていきたい」と連携向上を見据えた。

 日本高校選抜は3月に「静岡県ヤングサッカーフェスティバル」「第36回デンソーカップチャレンジサッカー」に出場する。

(取材・文 佐藤亜希子)
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