[4.23 関東Rookie LeagueAリーグ第1節 市立船橋高 4-0 桐光学園高 時之栖裾野G]

　関東・静岡の強豪校の1年生が90分間ゲームのリーグ戦で力を磨く「2022関東 Rookie League」が23日に開幕し、市立船橋高(千葉)と桐光学園高(神奈川)との伝統校対決は、市立船橋が4-0で快勝した。

　市立船橋は余裕あるボールコントロールから好パスを連発していたMF峯野倖と、気の利く動きでチームを支えたMF曽田敬信のボランチコンビを中心に個性を発揮。JFAアカデミー福島U-15WESTからへ進学した峯野は、得意とするボールハントの数が少なかったことを悔しがっていたが、それでも「緊張もあっていつも通りのプレーが全くできなかったんですけれども、得点を決めたくらいから調子がどんどん戻ってきて、後半は気持ちよくできました」と微笑んでいた。

　前半はミスもあり、桐光学園にペースを握られる時間帯も。だが36分、曽田からFW伊丹俊元を経由して左WB渡部翔太が先制ゴール。42分にも峯野の上げたクロスがそのままゴールを破り、2-0で前半を折り返した。

　桐光学園は後半、後方からゲームコントロールするCB青谷舜やMF阿部凌磨を起点とした攻撃で反撃。前線で非常にパワフルな動きを見せるFW伊藤壮喬のキープ力やMF吉田晃大の仕掛けを交えてゴールを奪おうとする。

　だが、市立船橋は松田脩平、加藤悠人、ギマラエス・ガブリエル・ロドリゲスの3バック中心に安定。「(感覚的にかわせるので)1人目のDFを見るんじゃなくて、2人目とかゴールを見て意識してプレーしています」という峯野の展開から、左WB渡部や右WB金子竜也が鋭く仕掛けてゴール前のシーンを作り出す。そして16分、左中間を突破したMF木島慶亮がゴール前で粘って繋ぎ、最後は伊丹が左足でゴール。さらに30分にもセットプレーから伊丹が加点し、4-0で試合を終えた。

　峯野は「堅い守りの部分は出せたと思います」と語った一方、「まだまだプレッシャーとかがヌルいと思うので、もっと色々なチームを圧倒していきたいです」とより寄せの速さや強度やを上げてライバルたちを上回ることを誓っていた。

　市立船橋は選手権優勝5回、インターハイ優勝9回の名門。そのチームでの目標について、峯野は「自分たちの代ではプレミアリーグ、選手権、インターハイで全部のタイトルを取りたいです。(個人としては)世代別日本代表に入りたいです」と宣言した。まずは、強豪校と90分間ゲームで戦うルーキーリーグで地力をつけて、上のステージで躍動する。

(取材・文　吉田太郎)

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