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U-17高校選抜、東山のリーダーCB新谷陸斗、チームを変えるために「まず、自分が変わらないと」

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U-17高校選抜でも主将を努めたリーダー、東山高CB新谷陸斗

[7.9 高円宮杯プリンスリーグ関西2部第1節 東山高 1-1 奈良育英高 東山高G]

「まず、自分が変わるということが第一にあって、今年に入ってずっとチーム、チームになってしまっていたけれど、まず自分の良さを出すことがチームの勝利に繋がると思う」。

 東山高は連敗こそストップしたものの、3戦未勝利。CB新谷陸斗主将(3年=セレッソ大阪U-15出身)は試合直後、チームが変わる必要性を口にし、その前に「まず、自分が変わらないと変われない」と自身に求めていた。

 福重良一監督は、U-17高校選抜でも主将を務めていた新谷の実力、人間性を認めている。状況に応じた声がけをし、ビルドアップも、守備もチームにとって必要なことを実践している。だが、「言っていることは間違っていない。淡々と良いことを言っている。でも、奮い立たせるものがない」と厳しさが不足していることを指摘。実際、この日はコーチングが明確ではなかったこと、競り切れなかったことが失点や、セカンドボールを拾いきれないことに繋がり、勝ち切れなかった。

 対して新谷は、「その通りやと思う。今週の練習の中でも声のところを言われて、声の質というところでまだまだ分かっていないのかなと。逆にそれをしないと自分の成長にも繋がらないし、そこができればチームを変えられると思う」。

 新谷はこれまで、チームのことを背負いすぎたことで、リズムを崩してしまった時期も。だが、「今以上のプレーをしないとチームを変えられないというのがある」。カバーリングやビルドアップは全国有数のレベル。チームのためにも厳しい声や、チャレンジするプレーを増やし、チームの良かった時の状態へ、それ以上の状態へ持っていく考えだ。

 最上級生になり、キャプテンを務める中で実感している悩み。サッカー人生でここまで悩むことは「正直なかったです」と新谷はいう。「去年の3年生が凄くチームのためにやってくれていたので、悩むことがほとんどなかった。でも、(情熱を持ってチームのために)できていたからこそ、(目標通りの結果ではないが、)ベスト8という結果が出たのかなと思います。情熱のところでもっと必死になってやらないといけない」。冷静に個人、チームとしてやるべきことを徹底し続けることももちろん重要。だが、昨年度夏冬全国8強を経験し、今年は日本一を目指すチームはその目標を実現するために、より情熱や迫力の部分にもこだわっていく。

 新谷は身長170cm台半ばで、CBとして特別な高さは無い。上を目指すDFは競り合い、ヘディングの部分も強化し、少しずつレベルアップしている手応えがある。「ちょっとずつ競れてきているのがあるので、自信持ってやって、味方を動かす声で成長できればどこにも通用すると思う」。キャプテンとして、DFの要として臨む全国大会。東山の歴史を変えるために、注目DFが率先して変わる。

(取材・文 吉田太郎)
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