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仲間のために。東山GK二川陽翔が後半終了間際のPKをストップ

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後半終了間際、PKを止めた東山高GK二川陽翔(2年=京都市立大枝中出身)が右手を突き上げる

[2.5 京都府高校新人大会決勝 東山高 1-1(PK5-3)京都共栄高 たけびしスタジアム]

 懸命に戦ってくれた仲間のために――。魂のセーブだった。東山高は1-0の後半34分、PAでのハンドによってPKを献上。だが、GK二川陽翔(2年=千里丘FC出身)が相手エースのシュートをストップする。

 ビッグセーブをした守護神は歓喜の咆哮。「チームが押されていた状態で流れが悪いのもありましたし、(1年生の)沖村君が体を張ってのPKだった。失点したらチーム全体がマイナスになる。絶対に止めたいと思って止めたので、良かった」。何よりも仲間を助けられたことが嬉しかった。

 二川は選手権メンバーから外れたものの、トップチームのPK練習にも参加していたという。「(準優勝メンバーの)先輩方が集中して練習も一本一本やっていた」姿を見ていたGKは、一本に集中。見事に止めて見せた。

 この後に追いつかれて延長戦へ。それでも、身長170cmほどの小柄なGKは、守備範囲の広さと安定したキャッチングでチームを支え続けた。そして、PK戦の末に新人戦制覇。選手権で活躍した先輩GK佐藤瑞起(3年)に「京都一」を報告できることを喜んだ。

「京都一になれたのは本当に嬉しいことです。このあと、近畿大会が始まるけれど、一個一個の練習や練習試合で成長して東山高校として勝ちたい」と微笑。先輩GKから学んだことを新チームで発揮する意気込みだ。

「瑞起君はとてつもなく努力家というか、本当に一本一本集中したり、部分部分の技術が本当にすごいと思っています。近いところで見させてもらったけれど、練習に対する姿勢や雰囲気作りでチームに声を掛け続けてたり、集中し続けることを表現されていたので学びました」。ここからのチーム内競争を勝ち抜いてポジションを死守し、その集中した守備、ビッグセーブで再びチームを助ける。

(取材・文 吉田太郎)

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