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[関西 U-16 ~Groeien~]黒星発進も、滝川二スタイルの中でMF中込凱斗らが個性を表現

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滝川二高はMF中込凱斗(1年=横浜FMジュニアユース追浜)らが個の力を発揮

[4.29 関西 U-16 ~Groeien~G2第1節 関西大北陽高 5-1 滝川二高 ダイセル播磨光都第3G]

 兵庫の名門・滝川二高は29日、「関西 U-16 ~Groeien~」G2リーグ第1節で関西大北陽高(大阪)に1-5で敗戦。だが、滝二スタイルにチャレンジする中で、個性を発揮する1年生が複数いた。

 相手を見ながら、徹底してポゼッション。CB滝澤呂澪、CB浜口巧成がドリブルを交えて攻撃を組み立てた。1ボランチのMF森友月が余裕のあるボールコントロールでパスワークの起点に。そして、3人、4人が連動し、1タッチ、角度をつけたパスを交えて中央から前進した。

 目立つ動きを見せていた一人がMF中込凱斗だ。強豪・横浜FMジュニアユース追浜(神奈川)から「ボールを蹴らずに繋いでチームスタイルが合っていると思っています」という理由で加入したMFは、シャドーの位置で力強さと巧さを発揮。ボールを収め、前向きなパスを狙い続け、1タッチのスルーパスでチャンスの起点になるシーンもあった。

 本人は「FWの子が裏へ良いランニングしているのにタイミング合わずに出せなかったり、CBにインターセプトされたり自分は失い方が良くなかった」と反省。だが、亀谷誠監督が「前に通せる。嫌なところから通そうとしている」とタレント性を認める中込やテクニックと動き出しで相手の急所を突いたFW空久保善、推進力のあるドリブルでDFを攻略したFW坂田淳哉らが相手ゴールを脅かしていた。

 それでも、序盤から主導権を握って攻めている中で失点すると、中込が「一番感じたのは、先制点取られて負けているのに個人が負けていたこと」と指摘したように、競り合いで後手に回るシーンなどが見られた。また、攻めている中でミスが出たり、守備が疎かになった隙を突かれ、前半だけで3失点。後半、狙いとする形から空久保が1点を返したが、悔しいスタートとなった。

 中込は奪い返しの部分でも奮闘していたが、チームとしてフィニッシュまで行く回数が少なかったことを反省。個人としても、「自分は全然、未熟です」と首を振る。それでも、Aチームの練習試合に参加しており、早い段階でチャンスを掴む可能性も十分。MFケビン・デブライネやMFデビッド・ベッカムを憧れの存在に挙げるMFは、「チームが勝つのが一番ですけれども、自分も中心選手として成長していきたいです」。自分自身に矢印を向けながら、貪欲に成長を続け、中学時代のライバルたちを上回るような活躍をする。

(取材・文 吉田太郎)

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