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近江の強力DF金山耀太が京都U-18相手に攻撃力発揮。試合終了間際に“振り絞って”スーパークリアも

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近江高左WB金山耀太(3年=シーガル広島ジュニアユース出身)が京都U-18ゴールへ迫る

[8.27 高円宮杯プリンスリーグ関西1部第10節 近江高 1-1 京都U-18 ビックレイクC]

「やられたら終わりだったので、最後振り絞りました」

 後半アディショナルタイム、京都U-18は相手を裏返す形で攻めると、左サイドからラストパス。ここにFW熊谷空大(3年)とMF昌山勇(1年)が身体ごと飛び込む。決定的なシーンだったが、スプリントして必死に戻った近江高左WB金山耀太(3年=シーガル広島ジュニアユース出身)がスライディングでクリア。チームを救うビッグプレーで勝点1をもたらした。

 金山はこの日、3バックの左サイドで先発。後半途中から左WBへポジションを移していた。このシーンでは味方の守りが完全に崩されていたが、スピードを活かしたカバーリング。DFとしての役割を果たした。

 10番を背負う金山は注目DF。この日は、強豪・京都U-18相手に攻撃力も発揮した。最終ラインから思い切りよく攻め上がり、パス交換でPAへ侵入。「ボール持った時に前に入る推進力のところは自分の得意なプレーだと思います。自分はそこをこだわってやっていて、むしろそこしかないと思っているので、そこは誰にも止まらない、止められない選手になっていきたい」。強度の高い相手にも負けず前進。京都U-18にとって嫌な存在になっていた。

 ただし、攻撃的なポジションでもプレーしながら、得点に絡めなかったことを悔しがる。「自分のところでどうにかしようと思ってプレーしていた。最後、その得点に繋がるプレーができなかったので、課題としてもっと突き詰めてやっていけば、個人としても怖い選手になれますし、チームとしても上を目指していけるかなと思っています」。守備で強く行くところやヘディングを含め、改善することを誓っていた。

 金山は昨年度の選手権、今年のインターハイに出場。強敵相手でも活躍できる選手になっている。関西の強豪大学へ進学予定のDFは、一時諦めかけていたというプロにチャレンジする意気込みだ。

「一回、小学校あたりでずっとプロを目指していたんですけれども、ちょっと挫折してというか、プロ諦めようかと思って、高校でも全国出れたら良いなと思ってやっていたんですけれども、こうやってプリンスの舞台で2年間やらせてもらって(自信もついたので)、プロ目指して4年間やろうかなと思いました」。学業もトップクラスという文武両道。インターハイではゴールを決めた一方、自分の良さを出せなかったというだけにプリンスリーグ、選手権で特長を発揮して活躍すること、勝つことを目指す。

(取材・文 吉田太郎)
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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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