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[プリンスリーグ九州1部]九国大付で再びチームメートに。急成長のMF目良真寛が“相棒”MF藤井滉稀とともに走り、ボールを奪い、勝利へ導く

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九州国際大付高MF目良真寛(3年=ギラヴァンツ北九州U-15出身)は献身的な動きで勝利に貢献

[10.7 高円宮杯プリンスリーグ九州1部第15節 筑陽学園高 2-3 九州国際大付高 福岡フットボールセンターA]

 小学生時代からの戦友と“阿吽の呼吸”で戦い、白星を勝ち取った。この日は筑陽学園高(福岡)にボールを保持され、終盤の2失点でリードは1点に。だが、九州国際大付高(福岡)のMF目良真寛(3年=ギラヴァンツ北九州U-15出身)は、後半途中から終盤へ掛けて存在感のある動きを続けていた。

「自分は運動量が最近出てきて、みんなが落ちてきた時に自分は真ん中から色々なところへ行って潰そうと思っていた。それができた。苦しかったけれど、自分も含めてチーム一丸となったら勝てると思って頑張りました」と言うように、苦しい時間帯で逆に運動量を増やし、体を投げ出してボールを奪うなど貢献度の高いプレーを見せていた。

 これまでは、賢さで勝負する選手だったというが、強度が高まり、ボールホルダーへの鋭いアタックから「ボールを奪えるようになった」(目良)。素走りが得意という訳では無いものの、気持ちを奮い立たせて最後まで走り抜き、「出る選手も、出ない選手も気持ちが入っていた」という戦いを白星で終えた。

 目良とエースナンバー「14」を背負うMF藤井滉稀(3年=アビスパ福岡U-15出身)のダブルボランチに対しては、江藤謙一監督も「あの2人は代えられないんですよ」と全幅の信頼を寄せる。中でも、目良は指揮官から「急成長ですよ。欠かせない。精神的な支柱。冷静に周りが見えて戦術的な理解も高い」と成長を認められている存在だ。

 この2人は北九州市若松区のボルク北九州Jr.(現レプロJ.F.C)出身。ともに北九州市立浅川中学校へ進学したが、中学時代、藤井はアビスパ福岡U-15、目良はギラヴァンツ北九州U-15と別々のチームでプレー。それでも「仲良かったです」(目良)という2人は、九国大付で再びチームメートになった。

 目良は「藤井とは、“阿吽の呼吸”というか、言わなくても大丈夫。藤井は色々なところへ顔を出せて、攻撃的にも行けるし、アイツも運動量があって長いパスも出せたりするので、アイツが隙に動けるように空いたスペースへ走ったり、潰すのは自分がやるかなと思っています」。2人は大学でもチームメートになる予定。今年はなかなか結果が出ずに苦しいシーズンだったが、目良は「(最後の)選手権は勝って優勝したい」と言い切る。

 日本代表MF遠藤航(リバプール)に憧れる目良は、潰しもできた上で、前へ出て決定的なパスやシュートを打てる選手になることが目標。この日のように“相棒”と協力して対戦相手を上回り、また勝利を喜ぶ。

(取材・文 吉田太郎)
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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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