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「MIZUNO CHAMPIONSHIP U-16」鹿島学園MF木下永愛が主力として3か月で2度目の全国制覇。08年早生まれのボランチは“代表”も目指す

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鹿島学園高MF木下永愛(1年=ガンバ大阪門真ジュニアユース出身)は国体少年男子の部に続き、U-16年代日本一に

[12.18 MIZUNO CHAMPIONSHIP U-16決勝 鹿島学園高 2-1 大津高 時之栖うさぎ島G]

 3か月間で2度目の全国制覇だ。鹿島学園高MF木下永愛(1年=ガンバ大阪門真ジュニアユース出身)がダブルボランチの一角として攻守に躍動。茨城県選抜にとって49年ぶりとなる日本一に貢献した国体少年男子の部(10月)に続き、再びレギュラーとして全国優勝を果たした。

 木下は「めっちゃ嬉しいです。(国体から)戻ってきて、もっとキツい練習してルーキーリーグ挑んで、絶対日本一になるっていう自信と気持ちは持って挑んだんで、日本一になれて良かったです」と笑顔。味方のゴールシーン、優勝後の歓喜の中でもカメラ目線で笑顔をふりまいていたが、プレー面でも特に目立っていた。立ち上がりから出力の高い攻守。試合序盤、非常に力強いアプローチで相手の起点を潰し、ボールを奪い取って一気に前進してみせた。

 推進力のある攻守に加え、サイドへ展開するキックで攻撃の起点に。本人はミスが増えてチームに迷惑をかけたことを反省していたが、試合終盤の苦しい時間帯でも体を張ってボールを奪い取るなど仲間たちを助けていた。

「自分がミスしてたからこそ取り返さなアカンなって思って。落ちずに 頑張っていけたと思うし、そういったところで結果を残していける選手になりたいなって思ってます」。茨城県選抜では鹿島ユース勢が先発を占める中、他チームで唯一のレギュラー。前からボールを奪いに行き、守備面での貢献度も高かったが、鹿島学園でも中心選手として日本一の力になった。

 08年早生まれで25年U-17ワールドカップ世代のボランチについては、視察に訪れたU-17日本代表・廣山望コーチもチェック。アベレージが高いだけに、キックの質が上がってくれば、A代表のFW上田綺世(現フェイエノールト)やU-18日本代表候補のDF桜井稜(現法政大)に続く鹿島学園から“代表”入りのチャンスもありそうだ。

「守備の部分で評価されてきたんで。もっと攻撃で結果残してそういった代表とかも入っていけたら。(年代別日本代表は)1回も入ったことないんで常に目指してるんですけれど、ミスとかなくして、これからもっと上でやっていけるように、もっと頑張らないとなと思います。隙見せず、自分のプレーを毎回120パーセントぐらいでできたらいい」

 まずは選手層の厚い鹿島学園で先発を獲得しなければ、何も始まらない。「まず新人戦、茨城で優勝して、スタメン取ってフル出場したいですし、インターハイも、選手権も、2年生でスタメンで出て、自分の代でも全部(タイトルを)取りたいなって思ってます」。“代表”の選考のテーブルに乗るためにもより成長し、大舞台で活躍する。

(取材・文 吉田太郎)
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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