[12.25 鹿児島ユース(U-17)フェスティバル 鵬学園高 2-1 神村学園高 神村学園高G]

　25日、「第2回鹿児島ユース(U-17)サッカーフェスティバル」2日目が行われ、鵬学園高(石川)が2-1で神村学園高(鹿児島)に逆転勝ち。逆転でGROUP Dの2位に食い込み、決勝トーナメント進出を決めた。

　決勝トーナメント進出のためには勝つしかなかった鵬学園が、先制されながらも逆境を乗り越えた。序盤に失点。さらにボールを保持しながら長短のパスでゲームの主導権を握る神村学園に苦しめられたが、鵬学園も対抗する。

　赤地信彦監督が「バランスが取れる」と評するアンカーのMF竹内孝誠(2年)がデュエルの強さを発揮。また、ゴール前ではCB竹中健之助(2年)が体を投げ出してシュートブロックしたほか、昨年からゴールを守るGK山本裕樹(2年)が安定感の高い動きを続けるなど追加点を許さない。

　また、いずれも165cmの2シャドー、MF能勢翼(2年)とMF高井智哉(2年)が攻守両面で活動量をチームに加える。そして、エースFW山田春斗(2年)の相手の背後を狙う動きや左SB水沼凛心(2年)の攻め上がりを交えた攻撃などで反撃した。

　声も良く出ていた鵬学園は後半2分、MF和田陸(2年)の左CKからパワフルな動きが印象的なMF猪谷悠太(2年)が同点ヘッド。さらに13分には、左サイドの和田のパスを猪谷がスルーし、PAへ走り込んだ能勢が右足で決めた。終盤は神村学園が猛攻。だが、最後まで声を切らさずに戦っていた鵬学園が2-1で勝利。石川県制覇、プリンスリーグ上位を目指すチームにとって今後に繋がる勝利だ。そのチームの中盤の要、リーダーとしても期待されるMF竹内が、自身の特長や課題、「24年シーズンの目標」などについて語った。

●鵬学園MF竹内孝誠(2年)
―まず試合を振り返って下さい。
「(ここまでの)2試合、勝てる試合で勝てなくて。明日決勝トーナメントに繋げるためにはもう勝つことしかなかったので、全員で気持ち強く持って戦えたと思います」

―みんな、良く声出てたかなと思ったけど。
「チャンスは作れたんで、ハーフタイムでもまだ逆転できる、全然逆転できるっていう声を掛けられていて。 実際取れた後も守り切るために全員が声出して戦えたと思います」

―自分自身のパフォーマンスについてはどうですか。
「自分がもっと落ち着かせられたら、もっと楽な試合展開になってるのかなと思いました。そういうところで落ち着かせられる選手になりたいなっていうのは思います」

―その中でできたことは?
「やっぱり自分の特長はデュエルの部分なんで、そういう球際の部分では負けないこと意識して、そこは見せれたんじゃないかなと思います」

―23年の1年間を振り返ると。
「トップチームに帯同させてもらって、試合の出場機会は少なかったんですけど、やっぱり1年間やってる先輩たちが負けて泣いてる姿見て、もう泣きたくないなっていう思いが1番強くて。(石川県内では)ここ最近、ずっと星稜にも負けていて、自分たちの代でどうにか連覇を止めないとっていう思いも強くあります」

―そのために、ここからどのようなモノを持ち帰りたい?
「やっぱりこの大会でプレミアリーグにいる高校などとやれるので、そういう細かい部分での駆け引きとか、オフ・ザ・ピッチでも学ばないといけないものがあると思いますし、やっぱり最後勝ち切る勝負強さっていうところ学んで、自分たちのモノにして帰りたい」

―なぜ鵬学園に進学しようと。
「(長野県から)県外に行きたくて、それで、その時に声かけてもらったこの高校で頑張ろうと」

―鵬学園での2年間での成長はどのように感じる?
「やっぱり寮生活で、人間として今まで親にやってもらってたこととかも全部自分でやって、親への感謝とかもそうですし、その人間性の部分が大きく成長したのと、やっぱりここで2年間やって強度が上がって、フィジカルの部分とかは成長したと思います」

―今、一番見て欲しいところは?
「自分は球際が負けない自信を持っているところなので、そこは絶対負けたくないと思います」

―守備は元々得意だった?
「元々守備は得意だったんですけど。ちょっと攻撃的なポジションをやっていたことが多かったんですけど、今は結構守備的になることが多いので、そこは見て欲しいなと思います」

―新チームどうですか。
「サッカーでも、日常生活でも個性が強くて。良い意味でも、悪い意味でも自由なチームなので、 それを上手くまとめられれば良い方向に持っていけると思います」

―2024年の目標は?
「プリンスリーグ(北信越)1部なので、プレミア(リーグ)参入と選手権、総体で優勝して全国で勝つことを目標にしてやっていきたい」

―将来については?
「将来はプロサッカー選手を目指しています」

―目標とする選手がいたら教えて下さい。
「海外になってしまうんですけど、セルヒオ・ブスケツ選手とか。日本だったら遠藤航選手が目標です」

(取材・文　吉田太郎)