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[新人戦]注目1年生はより脅威となる存在へ。前橋育英MF平林尊琉が群馬決勝で突破力アップにチャレンジ

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前橋育英高のMF平林尊琉(1年=JFAアカデミー福島U-15WEST出身)は果敢なドリブルで打開にチャレンジしていた

[2.4 群馬県新人大会決勝 前橋育英高 1-2 桐生一高 アースケア敷島サッカー・ラグビー場]

 注目アタッカーは苦闘の中で課題改善にも取り組んでいた。前橋育英高のMF平林尊琉(1年=JFAアカデミー福島U-15WEST出身)はU-17日本高校選抜候補にも選出されている注目株。夏冬の全国大会で先発を務めた1年生は、武器が警戒されている中でも突破する力の必要性を実感したという。

「(全国大会では対戦相手が)人数多くして守備してくることが多くて、なかなか自分でも崩せないっていうか、多い人数を崩すのがあんまり得意じゃないんで、そういうところで自分が崩さないとダメだなっていうのを意識して、今日はその多い中でもちょっとドリブルをやってみました」

 チームはボールこそ保持しているものの、桐生一高の分厚い守りに阻まれ、なかなかゴールに近づくことができなかった。またセットプレーから2点を先取される展開の中で、平林は果敢にチャレンジ。スキルの高さとしなやかな身のこなしで目の前のDFを打開していたほか、強引にDF前へ潜り込み、中央から大きく前進するシーンもあった。

 攻撃の中心になっていた印象だが、相手の強度の高さや気迫に阻まれ、ゴール近くまでは届かず。「それ以上行けないと、もっと運んであげないと、周りが楽にならないんで、そこはダメだったかなって思います」と首を振った。ドリブルのキレや、失った後の切り替えの速さなど、もっともっと求めなければならないという。

 高校1年目からプレミアリーグなどを経験し、その中でプレーの幅や体つきも変化。明らかに守備意識も高まった。23年度の高校1年生で輝いた一人。そのMFは、U-17日本高校選抜選考合宿を経験し、同じ1年生ドリブラーのMF長璃喜(昌平高)から刺激を受けたようだ。

「(長とは)ドリブルのタイプは違うんですけど、向こうの方がゴールに脅威をもたらせるドリブルをしていて、自分はどっちかというといなす系で、取られないけど、ゴールにはそんな向かって行けないみたいな感じなんで。両方必要かなって思いました」。自分のプレーを見つめ直したMFは、全国大会や年代別日本代表など上のステージで活躍するために力を磨く。

「去年、インターハイも、選手権も自分たちは2試合目で負けている。もっと上に行かないとダメですし、もっと県予選も余裕を持って上がれるぐらいじゃないと全国で活躍していけないんで、1試合1試合の強度の高いチームが出来上がっていくように、自分も頑張りたいと思います」。まずは名門校でエース級の選手になること。全国トップクラスの選手層を持つ前橋育英の日常やプレミアリーグでさらに進化を遂げる。

(取材・文 吉田太郎)
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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