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[新人戦]九州初戦は前半5発で快勝。インハイで活躍の国見GK松本優星主将、今年は全国で「優勝を目指したい」

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前半13分、国見高MF稲富絆仁が右足シュートを決めて2-0

[2.17 九州高校新人大会予選リーグ第1節 中津東高 0-6 国見高 鹿児島県立サッカーラグビー場C]

 伝統校が巧さと強さを示して快勝発進。17日、選手権優勝6度の名門・国見高(長崎1)が、KYFA男子第45回九州高等学校(U-17)サッカー大会予選リーグ第1節で中津東高(大分2)と対戦。FW西山蒔人(2年)のハットトリックの活躍などによって、6-0で快勝した。

 インターハイで3位に入った昨年の経験者が多く、技術ベースの高い選手たちがハードワーク。国見は木藤健太監督が「個人戦術を上げる時期だと思う」というように、奪ったボールを下げることなくどんどん前方に繫ぐなど、個々がより質の高いポジショニングや突破などにチャレンジする姿勢が印象的だった。

 チャレンジしてのミスも増えていたが、ゴール前での1タッチパスを交えた崩しなど好プレーも多かった。そして、ゴールを量産。まずは9分、左SB古川聖來(2年)の左足クロスを西山が頭でゴールへ叩き込む。さらに13分には、MF稲富絆仁(2年)がFW門崎健一(2年)とのワンツーで抜け出し、右足シュートを決めた。

 中津東もMF十時夢叶主将(2年)とMF伊藤光琉(2年)を軸にボールを繫いで攻め返したが、攻守で国見が圧倒。24分、存在感のある動きを見せていた古川が左サイドを抜け出して再び高精度のクロスを通す。これを西山が頭でコースへ沈めて3-0。25分にもMF山口大輝(2年)の縦パスで西山が抜け出し、右足でこの日3点目のゴールを決めた。

 国見は30分にも西山の落としから門崎が右足で決めて5-0。木藤監督も「クロスや中央突破とか、狙った形というか、そういうのもちょっとは出ていたかなと思います」と評価する前半だった。後半はペースが落ちたものの、FW金子光汰(2年)が加点。6-0で初戦を終えた。

 国見GK松本優星(2年)は昨年のインターハイでハイボールの強さを発揮するなど全5試合で無失点。大会優秀選手に選出された守護神は今年、U-17日本高校選抜候補にも選ばれている。その松本は今年、GK徳重健太(現愛媛)ら先輩に続いて名門校の主将を務めるGKに。その松本は、「去年から出ている選手が多いのでそういう選手がもっと周りを引っ張って、チーム一つになって、勝ちたいです。個人としては攻撃面でも守備面でももっとチームに貢献できる選手になりたいですし、高校選抜だったり、代表に入りたいですし、チームでキャプテンを任されたんで、チームをまとめて、また全国で勝っていって、優勝を目指したいです」と力を込めた。

 木藤監督は今冬の選手権の映像を見て、ボールを持てる選手が当たり前のようにハードワークしていることを再確認。「もっともっと上を目指そうっていう話は今、選手たちとしてるところ」。今年、国見はプリンスリーグ九州2部へ昇格。新チームは積極的に県外のプレミアリーグ勢やプリンスリーグ勢と対戦し、そのレベルを倒すチームになることを目指している。

 指揮官もポテンシャルを認めるチームは、勝ち上がるためにやるべきことを理解。松本は「(木藤監督が話す通り、)チームとしても全員守備、全員攻撃っていうのはあるし、そういうことをしないと上に行けないと分かっているので、みんな共有しています」。この日、国見は神村学園高(鹿児島2)との予選リーグ第2戦も攻撃的な特長と粘り強さを発揮し、1-0で勝利。第2グループ2位以内と決勝トーナメント進出を決めた伝統校は、強豪との戦いの中でさらに力を向上させる。

国見高GK松本優星主将は2試合連続で無失点

(取材・文 吉田太郎)
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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