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準決勝の敗戦で学び、切り替えた草津東が近畿大会3位に

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草津東高の10番MF上原周主将

 滋賀の伝統校、草津東高が第76回近畿高等学校サッカー選手権大会<男子の部>で3位に食い込んだ。開催地第1代表の近大和歌山高と対戦した初戦は、試合終盤に交代出場FW川口祐樹(2年)とFW力石龍之介(2年)の連続ゴールによって2-1で逆転勝ち。続く準々決勝でも終盤に交代出場DF松尾風太(2年)とMF寺川剛正(2年)が決め、選手権出場校の東海大大阪仰星高(大阪3)を2-0で下した。

 ともにU-17関西トレセンのダブルボランチ、10番MF上原周主将(2年)と寺川がチームの生命線。ボールを運ぶ力とキック精度も注目の司令塔の上原と、前に出る力や奪い返す力にも長けた寺川について、牛場哲郎監督は「上原と寺川でボールは持てますし、周りを活かせる選手ですので、このチームの核になってる選手です。役割も上手く彼らで、使い分けもできる、いいコンビかなって思っています」と説明する。

 彼らを軸にボールを保持しながら主導権を握る戦い。だが、東山高(京都)との準決勝では彼らを含めてややボールを繋ぐことに固執してしまい、相手のハイプレスを受けてしまう。自陣PA付近でボールを奪われるシーンもあり、前半だけで4失点。牛場監督は「とにかく相手が縦に強く来るサッカーをしてくる中で、競り合えなかったり、拾えなかったり、そういうところが全然できなかった」と指摘する。

 まだ2月ということもあり、強敵相手にビルドアップすることにチャレンジした。だが、相手の強度を上回るようなパスワークの速さも不足。また、相手の背後を突く怖さがなく、呑み込まれる形となった。それでも、後半は内容を改善。「苦しい中でも迷わず打ったかなとは思います」と牛場監督が評した左SB河崎暖希(2年)のスーパーゴールで1点を返した。

 1-5で敗れたものの、選手たちにとっては良い意味で学びの試合となった。すぐに切り替えて2時間後の3位決定戦(対初芝橋本高)へ。指揮官が「自分らの強さが試されるかなとは思います。勝って終われると、一つ成長できると思います」と語っていた戦いでは、クイックネスで勝負するMF谷口慧敏(2年)が2得点をマークしたほか、DF成宮結太(2年)、上原もゴールを決めた。守備陣も被シュート1で無失点。4-0で勝ち、一つ成長して近畿選手権を終えた。

(取材・文 吉田太郎)
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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