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[MOM842]京都府DF太田京輔(京都U-18、2年)_険しき砦「京都に太田あり」を印象づける

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.29 国体少年男子1回戦 京都府1-0富山県 朝日サッカー場]

 自陣ゴール前では打点の高いヘッドで相手のゴールへの望みを次々と断ち、敵陣ゴール前では「入ったと思った」と振り返る豪快ヘッドで富山ゴールを襲った。相手のスピードにやや苦戦するシーンもあったが、ボールを弾き返すだけでなく、余裕を持ったコントロールで味方につなぎ、くさびへ入れるボールも安定して供給していたCB太田京輔(京都U-18)の存在感は実力派揃う京都府の中でも際立っていた。

「CKとか競り合いの時とか自分の持ち味を出せたと思う。あとはビルドアップでハメられないようにFWにつけたり、裏蹴ったり、ボランチにつけるボールも正確で相手に寄せられないようなスピードでボールをつけて、中からサイドとかトップの裏とかを意識してサッカーをしていきたい。きょうは裏にボールを蹴られたり、中途半端なボールへの処理が甘かった」と反省。1-0での完封勝利にもその意識はまだ高い位置にあった。

 石川県のエスポワール白山FCジュニアユース時代にU-15日本代表へ選出された注目株は、中学卒業時に複数のJクラブユースからの勧誘を受けた。元々Jクラブへの希望を持っていたDFは「その中でも親とかのことを考えるとできるだけ近いクラブがいいと思った」と京都U-18を選択。ただ、高校1年時は新たなクラブに馴染めず自分のプレーを活かすことができなかったという。ただ徐々に意識を高めていった太田は今年から始まった朝練で特にヘディングとスピンをかけたロングボールをトレーニング。自分の中で「いい蹴り方を開発」するなど向上させてきている。
 
「(以前は)自分に自信を持っているような感じがあったんですけど、高校で『自分は通用しない』と来たとき初めて思ったし、その時の努力が大切。今は自信だけじゃなくてなんでもチャレンジャーの気持ちを大切にしている」。まだまだ課題は多く、京都U-18でもポジション確保には至っていないが、当初非常に高く感じていた京都のサッカーに努力しながら少しずつ差を埋めてきている。今回の国体は「京都のチームとして優勝できることを一番に考えている」と目標はもちろん優勝。「その中でも自分の武器を出していって『京都やったら太田京輔やな』と思われるくらいやって、また代表とか呼ばれたいです」という目標を持っている。国体でチームの勝利にひとつでも貢献して「京都に太田あり」を印象づける。

(取材・文 吉田太郎)
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