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[国体少年男子]京都府3位の裏に監督が全幅の信頼を置いた上級生の存在

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[10.3 国体少年男子3位決定戦 京都府8-1福島県 朝日]

 3日に行われた少年男子サッカー3位決定戦で京都府は福島県に8-1で大勝し、08年大会に並ぶ3位という成績で大会を終えた。5戦を戦った今大会の京都府は、そのうち3戦が延長戦となるなど、過酷な日程を強いられる中で、1戦ごとに成長を遂げて勝ち上がってきた。

 国体少年男子に出場できるメンバーは今大会でいうと平成11年(1999年)4月1日以前に生まれたものから平成9年(1997年)1月1日以降に生まれたものという規定がある。現高校2年生は早生まれの選手のみが参加可能となっている。

 各都道府県にも上級生は数名混じっているが、京都府にもGK若原大志(2年=京都U-18)とDF太田京輔(2年=京都U-18)の2名の選手がメンバー入りを果たしていた。GK若原はもちろん、太田もCBとしてチームの守備の根幹を支えた。

 このチームの象徴となった選手は誰でしたかとの問いに米澤一成監督(京都橘高)監督は「早生まれ2人ですよね」と即答した。「彼らがいたからここまでこれたと思います。精神的にも1つ下のキャプテン沼を立てながら、プレー面でも大分救ったと思います」。キャプテンのMF沼大希(1年=京都U-18)も「2人がいたことで、守備が安定した。京都は守備があっての攻撃なのでよかった」と全幅の信頼を置いていた。

 高校年代では年齢が1つ違うだけで難しさを感じることも多いはず。だが若原はそれを受け入れた上で大会に臨んでいたことを明かした。

「1個上ので、どうやってまとめるかは常に考えていました。この国体期間中は先輩後輩関係なくみんな普段仲良くやれました。自分がミスしても後輩から『大丈夫』と声をかけてもらえたり、相手がミスしたら『大丈夫だよ』と言える信頼関係があった。お互いにいい関係が出来ていたと思います」

 米澤監督は「2人のサポートがこのチームを作ってきたと思っている」と何度も強調した。3位という結果を残したチームには、陰で支える“先輩”の存在があった。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 児玉幸洋)
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