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[MOM942]履正社DF小川明(2年)_「一つの武器」 ロングスローで決勝弾演出

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.2 全国高校選手権2回戦 徳島市立0-1履正社 ニッパ球]

 たった一つのセットプレーが勝敗を決めた。履正社のDF小川明(2年)が得意のロングスローでチームに勝利をもたらした。0-0で迎えた後半34分、左サイドから小川が投げ込んだボールをゴール前のFW福田啓二(3年)がバックヘッド。こぼれをMF林大地(1年)が蹴り込んだ。これが決勝点となり、履正社は徳島市立に1-0で勝利した。

 小川は「きっちり遠くまで、中にいる選手を信じて投げようと思った」という。ゴールを決めた林は「過去の練習試合でも、ああいうシーンは何度もあった。仲間を信じて走りました」。そして、つながったボールを林が執念で右足で押し込んだ。

 履正社の平野直樹監督は「セットプレーを有効に使えれば……という状況。そんな中でのロングスローだった」と先制シーンを振り返ると、「小川くんは長いボールを投げられる。彼のひとつの個性をあの場面で発揮できた」と殊勲のDFを称えた。

 小学生の時からロングスローが得意だと意識し始めていたという小川は、今ではロングスローを「自分の一つの武器」だと話す。そして自身初の全国大会となった大舞台で、その武器が決勝点につながり、チームに勝利をもたらした。「全国でこういう結果になったことは自信がつきました」。

 初出場校が軒並み敗れるなかで、唯一3回戦へ進出した履正社。小川は目標については「もちろん日本一です」と話した。あす迎える3回戦では名門・青森山田高(青森)と戦う。初出場の履正社が小川のロングスローを一つの武器に、旋風を巻き起こす。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)
(取材・文 片岡涼)
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