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[大学選手権]決勝は大学代表するFWとDFの注目対決!早大エース富山「牟田に負けないのはもちろん」

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[12.24 大学選手権準決勝 早稲田大 5-0 鹿屋体育大 味フィ西]

 大学サッカー界を代表するストライカーが早稲田大を頂点へ導く。福岡大との決勝へ向けてFW富山貴光(4年=矢板中央高、大宮アルディージャ内定)は「(福岡大には)福岡フェスティバルで1-2で負けている。牟田に負けないのももちろん、チームが勝てるように頑張る。得点という結果でチームを優勝に導けるようにしたい」と力を込めた。相手は大学ナンバー1CBのDF牟田雄祐主将(名古屋グランパス内定)とDF大武峻のともに185cmを越える大型CBコンビら強力DF陣を擁するが、エースはその壁を破って日本一へのゴールを叩き込むつもりだ。

 チームが5ゴールを挙げたこの日も結果を残した。2-0の後半8分に右サイドを抜けだすと、DFとGKを引きつけてから中央でフリーのFW榎本大希にラストパス。3点目をアシストすると、点差が開いても貪欲にゴールを狙い続けて後半30分に5点目のゴールをもぎ取った。MF近藤洋史が左サイドから出した折り返しにいち早く反応して右足で今大会2点目のゴール。やや体勢を崩しながらもゴールへの執念を感じさせる一撃でチーム、スタンドはさらに盛り上がった。

 10年の広州アジア大会金メダルメンバーで昨年はユニバーシアードで再び金メダルを獲得した。だが名門のエースとしてプレッシャーと常に戦ってきたチームでは結果を出してきたとは言いがたい。2年時は関東1部リーグ戦9ゴールも昨年はわずか5ゴール。今年残した9ゴールにも満足はしていない。「結果が出なくて不甲斐なかった。私生活とか見なおした。ここで学べたことはたくさんある」という。特に精神面は充実し、ブレることなく自分の役割を全う。「結果を残さないと意味が無い」ととにかく結果にこだわり、今大会はチームのために攻守両面で全身全霊を尽くしている。

 その姿勢でチームを引っ張るFWに対する信頼は非常に厚く、ゲームキャプテンのCB菅井順平は「最後の大会に懸ける思いは彼自身強い。トミ(富山)のゴールがないと自分たちは勝てないとみんなも自分も思っている。(決勝は)トミのゴールで勝てるのが理想かなと思っている」。決勝は13年1月6日。名門のエースは注目度の高い、福大・牟田との対決を制し、大学生活最後の試合で結果を残す。

(取材・文 吉田太郎)

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