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[選手権]技ありゴールの富山一MF細木、5人目PKも決め「持ってんのかなと思います」

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[1.11 全国高校選手権準決勝 富山一2-2(PK5-3)四日市中央工 国立]

 まさに技ありのゴールだった。1-1の後半12分、富山一は自陣中央でのインターセプトから、パスを受けた左SB竹澤昂樹(3年)が中央突破。四日市中央工DFの間を縫うように一気にPA手前まで走り抜けた竹澤は左足を振りぬく。そしてDFに阻まれたシュートのこぼれ球に反応したMF細木勇人(3年)が、右足でゴール右隅へ勝ち越しゴールを決めた。

「最初、正直ボールが後ろ気味になってしまって、あのまま打っても絶対に入らないと自分の頭の中で思ったので、しっかりと体勢をつくってから感覚で隅を狙って打ちました」と細木。シュートモーションに入ってからそのまま強引に撃つのではなく、シュートブロックに入っていたDFの動きを見極めて蹴る瞬間にタイミングをずらし、さらにしっかりとコースへ蹴りこむファインゴールだった。「あそこで落ち着けるのは練習から1対1のシュートを1本1本大事にしてきたから。落ち着いて撃つことができたかなと思います」と納得の表情でゴールを喜んだ。

 さらに細木はPK戦で5人目のキッカーとして決勝進出を決める右足シュート。「緊張していたので、どこ蹴ろうかなと思ったりしていて、外すなら真ん中蹴って外したほうがいいかなという気持ちで蹴りました」。準々決勝での鮮やかなゴールシーンや、この日の勝ち越しゴール、そしてPK戦で勝負を決めるシュートと、ここへ来て重要な場面に必ず細木がいる印象だ。「持ってんのかなと思います」と笑ったMFは決勝へ向けて「きょうよりも多くのお客さんが来ると思う。普段通りのプレーをすることが大事と言っている。いい緊張感を持って決勝に臨みたい」。意気込みすぎずに普段通りのプレーを「最後の国立」で披露することを誓った。

(取材・文 吉田太郎)

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