[9.22 J1第26節 鳥栖3-1柏 ベアスタ]

　J1第26節9試合が22日に行われ、J1初挑戦で7位につけるサガン鳥栖がJ1連覇を狙う6位・柏レイソルをホームに迎え撃った一戦は、鳥栖が3-1で勝利した。

　柏にとってはJ1連覇の夢が遠のく試合となった。前半、ゲームを支配したのはアウェーの柏。左SB橋本和やMFジョルジ・ワグネルがミドルシュートへ持ち込み、MFレアンドロ・ドミンゲスが技ありの右足シュートでゴールを襲うなど、相手に主導権を全く渡さずに攻め続ける。

　だが先に点を取ったのはホームの鳥栖だった。前半43分、ゴール正面左寄りの位置で得たFKからMF藤田直之がループ気味のボールをPAへ入れると、DF呂成海が先制ヘッドを押し込んだ。鳥栖はさらに前半ロスタイム、ゴール前の混戦からクリアボールを拾ったMF藤田直之が右足ミドルをゴール左隅へ突き刺してリードを広げる。

　0-2で前半を折り返した柏は後半開始からFWネット・バイアーノとMF茨田陽生を同時投入。早速、ネットが決定的なヘディングシュートを放つなど、鳥栖にプレッシャーをかけていく。だが、鳥栖は後半8分、左サイドを突破したMF水沼宏太の折り返しをMF金民友が左足でゴールへねじ込んで3-0とした。

　まさかの3点ビハインドとなった柏だが、後半20分に追撃ゴールを奪う。DFのバックパスに対して鳥栖GK赤星拓は頭でのクリアを選択。ただ、その落下点にいたレアンドロ・ドミンゲスがPA外側からのヘディングシュートを決めて2点差とした。それでも早々に5バックへシフトした鳥栖の粘り強い守りと、尽きない運動量の前に柏は苦戦を強いられる。決定力も欠き、37分にはDF藤田優人の右クロスからネットが決定的なヘディングシュートを放つが、シュートはゴール左へ。直後にもレアンドロ・ドミンゲスが自ら獲得したFKから右足シュートを放ったが、ゴールを捉えることができなかった。

　今季、ここまで磐田と並んでトップのホーム戦8勝を挙げている鳥栖は、4分が提示されたロスタイムも決定的な場面を作られながらも崩れず。2点差を守りきって昨年王者を沈めた。圧倒的な走力でチームを引っ張り、決勝ゴールを決める活躍も見せた藤田は「相手にペースを握られながらも勝利できたのはチームの成長」。前節の敗戦で5位から7位へ後退したチームは、柏と名古屋をかわして再び5位へ浮上。4位・磐田との勝ち点差は1で、3位・浦和との勝ち点差も4となり、ACL切符も十分に射程圏内の位置にいる。