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決勝ゴールの大分MF為田「残り試合、全勝する」

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[9.30 J2第36節 町田 1-3 大分 町田]

 2試合ぶりに先発出場した大分トリニータの19歳、MF為田大貴が大仕事をやってのけた。1-1で迎えた前半ロスタイム、MFチェ・ジョンハンのシュートがDFに当たってゴール前にこぼれると、誰よりも早くボールに追いつき、飛び出してくるGK修行智仁の頭上を抜くループシュートを決めた。これが決勝点となり、大分が3試合ぶりの勝利を挙げている。

「最初はチェ・ジョンファンがクロスを挙げるかな、と思っていたら、中に入ってきてシュートを打ったので、そこから(ボールが)こぼれてきそうなところに構えられたかなと思います。あそこにいることができたのは、練習からこぼれ球を狙うことは強調されていたから。全員で統一してこぼれ球に詰めるように意識していたのが、試合に出ました。(GKと)交錯するかなと思ったので、滑りながらだったら、強めに(ボールを)浮かすことができるかなと思ったので、ああいうシュートになりました。『浮かせれば入る』という確信がありました」と、得点場面を振り返った。

 この試合、大分は前半14分に先制したが、同32分に追い付かれた。このFC町田ゼルビアのMF幸野志有人の決めた同点ゴールが、彼の闘志に火を付けたという。

「志有人とは、昨年も(大分で)一緒にやっていますし、アイツが決めて自分も決めたいというのはありました。彼のロングシュートはチームとしても警戒していたので、その中で決められた。それはこっちのミスですけど…。昨日、大分の宿舎に来て挨拶をして帰って行ったのですが、そのときに『明日は絶対に (GKの清水)圭介くんから点を取るからね』と、冗談交じりに、圭介くんとかに言っていたんです。でも、アイツにとっては冗談ではなかったと思う。個人的にも刺激になりましたが、チームがガックリきていたので、取り返してやろうと、狙っていました」

 大分は3試合ぶりに勝ち点3を重ねて、暫定ながら3位に浮上した。為田は1勝に満足することなく、勝ち続けることが大事だと強調する。

「(前節、前々節の)連敗はチームにとって痛かった。ここから連勝して、補っていかないといけない。全員、残り試合を全勝するという気持ちで取り組んでいると思うし、その気持ちを忘れずに、今日のような試合ができればいいと思います」と、残り6試合に向けて、決意を新たにした。

(取材・文 河合拓)

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