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古田の2Gで降格決定の札幌が意地の勝ち点3!浦和はホームで痛すぎる敗戦…

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[10.6 J1第28節 浦和1-2札幌 埼玉]

 J1第28節は6日、各地で9試合を行い、3位浦和レッズはホームで降格が決まっているコンサドーレ札幌と対戦し、1-2でまさかの敗戦を喫した。アウェーの札幌はMF古田寛幸が先制点を含む2得点。浦和は後半41分にMF梅崎司が1点を返し、何度も札幌ゴールに迫ったがホームで痛恨の敗戦。優勝戦線から一歩後退した。

 浦和は出場停止明けのMF鈴木啓太がスタメンに復帰。前節・柏戦(2-1)で前半途中で交代となったFW原口元気もスタメンに名を連ねるなど、鈴木以外は柏戦と同じ先発メンバー。対する札幌は前節・川崎戦(0-1)から先発を3名代えて臨んだ。

 ともに3-6-1の布陣で臨んだ一戦は、優勝に向けてモチベーションが高い浦和ペースで進む。MF阿部勇樹、DF永田充が起点となって両サイドから札幌ゴールに迫るが、ボールは保持できるもののチャンスに結びつけることができない。前半11分には、MF柏木陽介のFKに永田がヘディングで合わせるが、クロスバーを越えてしまった。

 攻めあぐねる浦和だが、前半22分に決定機を迎える。鈴木のスルーパスをDFの裏で受けた原口がGKと1対1になるが、思いきり打ったシュートはGKの正面をついてしまう。

 浦和にボールを支配される札幌だが、カウンターから攻撃を仕掛ける。前半27分、左サイドからドリブルで中央に侵入してきたDF岩沼俊介が右足でシュートを放つが、枠を捉えることはできなかった。

 前半32分、札幌のDF奈良竜樹が自陣PA内で処理にとまどっているボールを、MFマルシオ・リシャルデスがカット。そのままGKと1対1となるが、右足で放ったシュートは惜しくもゴールポストの横を通過。この試合2度目のビッグチャンスをものにすることができず、0-0のまま前半を折り返した。

 後半早々に試合は動いた。同5分、MF河合竜二のパスをMF古田が背負っていたDFと入れ替わりながら受けて右足を振りぬくと、シュートはゴール隅に突き刺さった。アウェーの札幌が、守勢に回りながらも先制に成功した。

 先制点で勢いにのる札幌は、後半8分にもカウンターから古田が決定機を迎えるが、左足で放ったシュートは浦和のGK加藤順大がビッグセーブでしのぐ。

 優勝のためには負けられない浦和は、早速交代のカードをきる。後半9分にはMF平川忠亮と鈴木に代えて、MF宇賀神友弥とFWポポを投入し、さらに攻撃の手を強める。同17分には、DF槙野智章、原口とつなぎ、最後はマルシオ・リシャルデスがフリーでシュートを放つが、ボールはクロスバーの上を越えてしまう。

 そして迎えた後半29分、槙野のスライディングをかわした古田がそのままドリブルでPA内に侵入し、GKが飛び出していたゴールに左足で流し込んで追加点。古田の今季4得点目で札幌が2-0とした。
 
 ホームの大歓声を受ける浦和は攻め立てるが、札幌の固い守備を崩すことができない。猛攻が実を結んだのは後半41分、CKのこぼれ球に反応した梅崎の放ったシュートがゴールに吸い込まれ、浦和が1点を返した。

 浦和は最後まで攻めるが、札幌が体を張ってゴールを割らせない。ロスタイム、宇賀神のクロスがそのままタッチラインを割ったところで、無情にもタイムアップ。浦和は勝ち点45から伸ばすことができず、首位・広島との勝ち点差は6に広がった。

(取材・文 奥山典幸)

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