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大宮がズラタンのハットで王者・柏を粉砕!7戦負けなしで残留に向け大きな勝ち点3!!

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[10.27 J1第30節 柏1-4大宮 柏]

 J1第30節は27日、各地で9試合を行い、4位柏レイソルはホームで15位大宮アルディージャと対戦し、大宮が4-1で勝利した。前半21分、FWズラタンのゴールで先制すると、後半2分、同4分にもズラタンが追加点を奪いハットトリックを達成。同34分にはMF渡邉大剛が追加点をあげる。柏は後半ロスタイムにFWネット・バイアーノが1点を返すにとどまった。

 柏は前節・広島戦(2-1)から左サイドバックのDF橋本和に代えてDF福井諒司を起用。その他は同じメンバーで臨んだ。
 対する大宮は前節・新潟戦(1-1)で途中から入って好機を演出したMFチョ・ヨンチョルがスタメンに復帰。さらにMFカルリーニョスに代わって渡邉大剛が2列目の右に入った。

 ACL出場権が得られる3位以内を確保するためにも負けられない柏は、MFジョルジ・ワグネルから大宮のDFラインの裏に早めにボールを入れて攻勢に出る。大宮はワントップのズラタンにロングボールを当てるが、MF東慶悟ら2列目の選手にパスをつなげることができない。

 攻めに出る柏は、前半19分、MF茨田陽生がGKとDFラインの間に出したループパスに、ジョルジ・ワグネルが走り込み浮き球を得意の左足で合わせるが、惜しくもバーの上を越えてしまう。

 迎えた前半21分、DFクォン・ハンジンへのパスをズラタンがカットし、1人で持ち込んで右足でシュート。守勢に回る時間が多くなっていた大宮が、均衡を破る。

 前半31分、追いかける柏は、左サイドをオーバーラップしてきた福井が入れたクロスに、ファーサイドでFW澤昌克がフリーでヘディングを合わせるが、シュートは枠をとらえることができない。その後も柏が多くの時間ボールを支配して大宮ゴールにせまるが、ゴールを割ることができず1-0で大宮リードのまま前半を終えた。

 後半開始から柏のネルシーニョ監督は2枚のカードをきる。澤と福井に代えてMF水野晃樹とネット・バイアーノを投入。ジョルジ・ワグネルを左サイドバックに下げ、水野を左の攻撃的MFに入れて逆転を狙う。

 柏の思惑とは裏腹に、試合を動かしたのは大宮だった。後半2分、チョ・ヨンチョルのスルーパスに抜け出したズラタンがGKもかわしてゴールに流し込み、2点のリードを奪う。

 さらに、2分後にも大宮がチャンスをつくる。渡邉大剛のループパスを受けたズラタンがMF大谷秀和と競り合うも、ボールはズラタンの前に転がる。GKと1対1になったズラタンが放った、右足アウトサイドの技ありシュートがネットを揺らしハットトリック。アウェーの大宮が3-0でリードする。

 勝利を揺るぎないものにしたい大宮は、後半13分に東に代えてFW長谷川悠を入れる。対する柏は、FW田中順也に代えてMF安英学を入れ、守備の立て直しをはかる。

 1点でも返したい柏が攻勢に出て、大宮がカウンターを狙う、という試合展開が続く。後半34分には大宮が再びカウンター。渡邉大剛がハーフライン付近でボールを受けると、ズラタンとワンツー。リターンを受けた渡邉大剛がGKもかわして無人のゴールへ流し込み、試合を決定づける4点目を奪った。

 一矢報いるために捨て身の攻撃に出る柏の攻撃が実を結ぶのは、後半ロスタイム。大宮のGK北野貴之が飛び出している隙を見逃さず、ネット・バイアーノが25m超のロングループシュートを決める。しかし、時はすでに遅く、そのまま試合はタイムアップ。15位大宮が、4-0で大勝し、残留に向けて貴重な勝ち点3を獲得した。

(取材・文 奥山典幸)

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