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2点リードも接戦に持ち込まれた柏…MF大谷「勝ちに慣れれば」

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[8.24 J1第22節 大宮2-3柏 NACK]

「必ず勝つという覚悟で臨んだのですが、立ち上がりから選手たちの気持ちがプレーに出た。質、スピードともに求めていたレベルで、前半をリードして折り返せたのは内容に値する結果」。柏レイソルのネルシーニョ監督も満足した前半、開始40秒ほどで主将のMF大谷秀和がミドルシュートを放ち攻めの姿勢を見せると、4分にはFW田中順也のゴールで先制した。

 監督初陣となった大宮アルディージャ小倉勉新監督に対し、奇策とも取れるスターティングメンバーを敷いたネルシーニョ監督。2日に行われたACLから5選手を入れ替えるたが、起用した選手が見事期待に応えた。田中、FW澤昌克、MF狩野健太、MFジョルジ・ワグネルの4人が組んだ前線は、攻守に渡ってピッチ狭しと動き回り、大宮守備陣は混乱をきたした。「前線の選手が動きの量をすごく出してくれたので、パスコースに困らなかった」とはボランチとしてチームの舵を取った大谷の言葉だ。さらに、「前の2人がゴールを取ってくれたし、健太も、ジョルジも、ゴールチャンスはあったのですごくよかった」と手応えを口にしていた。

 とりわけ大谷が名前を挙げていたのが、下がり目のFWに入った澤だ。「最近はレアンドロ(・ドミンゲス)がトップ下をやっていましたけど、澤くんが入ったことでコミュニケーションという部分でもスムーズになったし、攻撃でも守備でも労を惜しまずやってくれるのでやりやすかった」。MFレアンドロ・ドミンゲスとは異なる“色”で勝利に貢献した澤を、大谷は賞賛した。

 攻撃は第7節の鳥栖戦(3-0)以来となる3点を奪い、2試合連続無得点という停滞ムードから脱した印象はあるが、守備では2点のリードを守れず一時は同点に追いつかれるなど課題もあった。「2-0から追いつかれたり、最後押し込まれたり、反省しなきゃいけない部分ではありますけど、最近引き分けが続いて勝っていなかったので仕方がないかなと。勝ち続けて、勝ちに慣れて余裕が出てくれば」。リーグ戦8試合無敗(4勝4分け)とした柏。連戦の中でも総力戦で勝ち星を挙げていければ、首位広島の背中も見えてくるはずだ。

(取材・文 奥山典幸)

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