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U-23日本代表vsスペイン 試合後の選手コメント

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[7.26 ロンドン五輪D組 日本1-0スペイン グラスゴー]

 U-23日本代表は26日、英国・グラスゴーでロンドン五輪グループリーグ第1戦に臨み、U-23スペイン代表と対戦。“世界王者”のスペインを1-0で撃破した。日本は前半34分にFW大津祐樹のゴールで先制。前半42分にはスペインDFが一発退場となり、数的優位に立つと、追加点こそ奪えなかったが、そのまま逃げ切った。

以下、試合後の選手コメント

●FW大津祐樹(ボルシアMG)
―ケガの状態は?
「前半立ち上がりに痛めて、そこからずっと気になっていた。でも次の試合もあるし、ポジティブでいる。次の試合もやれる。そのために今日交代した。最後まで戦ってくれたみんなに感謝したい。次の試合は、今日休んだ分を取り返して、また点を取りたい」
―ゴールシーンは?
「前でつぶれてくれてファーに流れてきた。ボールウォッチャーになった相手の前に入るのは効果的だと思っていた。狙っていたところにちょうどこぼれてきた」
―スペインの印象は?
「相手に回されているというより回させている感じだった。低い位置で回されても怖くないし、最後のところはつぶせていた。後ろで回すなら好きなようにやらせて、僕らは網を張ってやるというのが統一してできた」
―世界王者を倒して金メダルまで行く自信は?
「もちろん金メダルまで行きます」
―試合後、涙を見せていたが?
「初戦が大事というのがあって、最後、自分が出れない中でみんなが一生懸命戦っている姿を見てちょっとウルッと来た。ちょっとじゃないですね(笑)。それぐらい一戦目を大事に思っていた。うれしいときはうれしいし、悲しいときは悲しい。泣きたいときは泣けばいい。それも一つの感情だと思う。その代わり、切り替えてやることが大事。今目指しているのは金メダル。そこに向けて一歩一歩進みたい」
―『マイアミの奇跡』の再現とも言われそうだが?
「勝利が大事なだけで、スペインに勝ったからといって……。そういう奇跡を起こすのは大事だけど、うぬぼれないで、次も勝って、グループリーグを突破してから喜びたい」
―スペインに勝ったのは奇跡?
「周りには奇跡と言われるかもしれないけど、自分たちは奇跡とは思ってない。実力だと思ってます」

●FW永井謙佑(名古屋)
―かなり走っていたが?
「みんな走っていたので、走らないとダメでしょ」
―レッドカードの場面はバックパスを狙っていた?
「自分で勝手に行ったけど、ボールが浮いて、ミスるかなと思った」
―あの退場で楽になった?
「でもうまかった。10人でもだいぶしんどかった」
―惜しいチャンスもあった。
「決定的な場面が2、3回あったのに、最後の体力が残ってなくて……。冷静さがなかった。試合をやっていく中で、冷静にできるようにしていきたい」
―守備での狙いは?
「パスミスだったり、トラップしてから遅かったり、映像を見て感じていた。トラップした瞬間を狙っていた」
―チーム全体の守備がよかった。
「メキシコといい間合いでできて、その感覚でスペインとやって、怖いシーンもなかったし、守備の面では自信を持ってやれた」
―攻撃の部分の手応えは?
「つないでサイドからセンタリングを入れたり、奪ってからの速い攻撃もできていた。最後、追加点はなかったけど、(東)慶悟のはGKのスーパーセーブだったし、キヨ(清武)のシュートとか、そういうところで決めていればもっと楽な展開になった」
―どのあたりで行けそうな手応えをつかんだ?
「1点目を取って相手も焦ったし、退場してもっと焦った。後半は変わって来るかなと思ったら、あまりテンポも変わらず、焦っているのかなと思った」
―初の五輪だったが?
「緊張もしなかったし、『当たって砕けろ』ぐらいの気持ちだった。スペインの方がプレッシャーがあったと思う」
―スペインに勝った結果については?
「内容的にもシュート数でも上回っていたと思うし、ボールを回されていても回させているだけで、取りどころはハッキリしていた。チームの自信にはなると思う」
―楽しかった?
「楽しかったですね。きつかったけど、励まし合ってやっていたので。一戦一戦戦って、18人でメダルを取れるようにやっていきたい」
―最後まで体力はもつと思った?
「きつくなったら気持ちかなと。行けるところまで行こうと思った」
―1位通過も見えてきた?
「次が大事。一戦一戦が勝負なので、しっかり戦っていきたい。初戦と同じ緊張感でやりたい」

●MF東慶悟(大宮)
「2点目を決めてれば楽な試合だったと思うけど、うまくみんなで守備をして、ショートカウンター、カウンターを意識してやった」
―スペインの印象は?
「10人になっても後半は攻め込まれたし、一人ひとりの能力は高い。でも楽しかったし、こういう相手に勝てたのはチームとして自信になった」
―先制点を取って落ち着いた?
「1点取って楽になったし、やることもハッキリした。我慢する時間に関しては、メキシコ戦がいい練習試合になったと思う。いいイメージで90分やれた」
―メキシコ戦よりカウンターが効いていたが?
「攻撃の面は思い切ってやろうと。それぞれ自分が持った発想でやろうと話していた。得点はセットプレーだけど、数多くのチャンスをつくれていたと思う」

●DF吉田麻也(VVV)
「ここで満足することなく、次の試合に備えたい。相手も試合の入りがゆったりだったというか、足元をすくえた」
―ゴールシーンは狙いどおりにつぶれた?
「ニアでつぶれてというのは狙いどおりというかセオリー」
―次の試合が大事?
「ハーフタイムもみんな自分の意見を言い合っていたし、試合後も喜んでいたけど、『次があるぞ』っていう声が出ていた」
―五輪では自身初勝利だが?
「長かったです(苦笑)。4年間をへて、ここにまた立てたのは感慨深いし、でも満足せずに、グループリーグ突破が目標なので。日本でのプレーも代表でのプレーも(VVV)フェンロでのプレーも生きていると思うし、すべてが今日の勝利に関係していると思う」

●GK権田修一(F東京)
―初の世界大会だったが?
「ショックでしたね。(スペインGKの)デ・ヘアを見ていて、これがほんとの世界のトップなんだなと。日本にいるときから想定外のことが起きないようにしようとやってきて、フィールド選手のシュートに対する守備という点ではできていたつもりだけど、世界のGKを甘く見ていたというか、思っていた以上にレベルが高かったですね。モチベーションになりました。勝ってうれしいけど、デ・ヘアには完敗した気持ちです。世界のレベルは高いし、世界のトップでプレーするためには今のままでは話にならない。こういう大会でチームを勝たせられる選手になりたいですね」
―チーム全体の守備については?
「一人だけ行くんじゃなくて、2人目、3人目と連動があった。入ってきたボールを狙うんじゃなくて、自分たちから仕掛ける守備ができた。アグレッシブに行けたのはよかった」
―決勝でもう一度スペインとやりたい?
「そうなりそうな気もしなくはないですね。でも、まだ1試合なので分からない。もっと強いチームがいるかもしれない」

(取材・文 西山紘平)

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