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長友代役で初先発の酒井高、決勝点演出でアピール成功

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[3.22 国際親善試合 日本2-1カナダ ドーハ]

 DF長友佑都不在の左SBで先発に指名されたのは、A代表初先発となるDF酒井高徳(シュツットガルト)だった。右太腿裏をつって後半38分に交代したが、ベンチはその直前に最後の交代枠でMF遠藤保仁に代えてMF細貝萌を投入しようと準備していただけに、このアクシデントがなければフル出場していたところ。気になる右太腿裏の状態についても「ちょっとつっただけ」と、26日のW杯アジア最終予選・ヨルダン戦への影響を否定した。

 前半はなかなか攻撃参加のタイミングをつかめなかったが、後半に入ると、積極的なオーバーラップでチャンスに絡んだ。「前半は自分のところでボールを持つ時間が長くて、裏を突くのに苦労した。後半、(香川)真司くんがこっち(左サイド)に来てから中で起点をつくれるようになって、後半はやりやすかった」。後半29分にはMF長谷部誠のスルーパスに反応。左サイドを抜け出し、ゴールライン際からの折り返しでFWハーフナー・マイクの決勝点を演出した。

 ニアでFW香川真司がつぶれ、こぼれ球をハーフナーが押し込ん形だったが、自身のクロスについては「当たり損ね」と苦笑い。後半20分にはロングボールに抜け出し、GKとの1対1から縦に抜いたが、角度のない位置からのシュートは枠を外れた。「GKをかわして、冷静になれればよかった。中で真司くんがフリーだったらしいので。シュートを打てると思って打ったけど……」と悔やんだ。

 国際Aマッチ出場4試合目での初先発。気合が入りすぎた部分もあったようだ。「いろいろ考え過ぎた。いい意味で考えずに、リズムよくプレーすればよかった。どこに出そう、だれを使おうと、いろいろ考え過ぎてミスが多くなった」。本人は反省の言葉ばかりを口にしたが、積極的なプレーで持ち味を発揮。ヨルダン戦に向け、DF駒野友一との争いだった左SBのポジション争いは、このまま酒井高が勝ち取りそうだ。

(取材・文 西山紘平)

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