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後半からの出場で1得点のハーフナー、肉体改造の成果見せる

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[3.22 国際親善試合 日本2-1カナダ ドーハ]

 最低限の仕事は果たした。後半開始から出場したFWハーフナー・マイク(フィテッセ)はFW前田遼一に代わって1トップでプレー。後半29分にはDF酒井高徳の左クロスにニアでFW香川真司がつぶれたこぼれ球を左足で押し込んだ。

「点を取ったというより、外したほうが多かった。そこを決めていれば、もっとアピールになったし、チームも楽になった」。昨年9月6日のUAE戦(1-0)以来となる国際Aマッチ4点目を記録したハーフナーだが、ゴールを喜ぶ以上に、逃した決定機を悔やんだ。

「もっと早い段階で点を入れるチャンスがあった。そこを決めていればチームがもっと楽になった」。後半3分にはカウンターから香川のラストパスを受け、GKとの1対1から左足でループ気味に狙ったが、大きく枠を外れた。同5分にも酒井高の左クロスを胸トラップから左足ボレーで合わせたが、ゴール上へ。好機を生かせず、チームは後半13分にセットプレーから追いつかれた。

 特に後半3分のシーンについては「欲が出過ぎて、自分らしからぬループで打ったら、よく分からない方向に飛んだ。普通に打てばよかった。あれは申し訳なかった」と反省。それでも、フィテッセで最近5試合で3得点2アシストを記録している好調ぶりは随所に垣間見えた。

 特に前線でのポストプレーではフィジカルの強さを発揮し、屈強なカナダ守備陣とも互角に渡り合った。フィテッセのフレット・ルッテン監督から「激しさが足りない」とゲキを飛ばされたハーフナーは意識改革とともに「毎週、筋トレもしている」と肉体改造に取り組み、今シーズン当初からは体重も2kg程度増えたという。

「試合が終わったら4kgぐらい落ちて、1週間食べて85、86kgに戻るという繰り返し。試合が終わっても体重が変わらずに、どんどん増えればもっといい体になる。90kgはいきたい。この体(194cm)なら世界的には普通だと思う」

 “世界基準”の肉体に鍛えるべく、ピッチ内外で努力を続けるハーフナー。「体質的になかなか太らなくて……。いいサプリがあったら教えてください」と苦笑いしていたが、大型ストライカーがさらなる進化を遂げたとき、ザックジャパンにとっても大きな戦力になるはずだ。

(取材・文 西山紘平)

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