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1失点には不満も、守備を立て直せた吉田麻也「前進はしている」

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[9.10 キリンチャレンジ杯 日本3-1ガーナ 日産ス]

 9月の2連戦は守備の立て直しが課題だったザックジャパンは、6日のグアテマラ戦は8戦ぶりの完封に成功。続くガーナ戦でも、1軍ではないとはいえ、強豪相手にスライディングにいったDF内田篤人にシュートが当たってしまった“アンラッキー”な1失点のみに抑えた。「そんなにピンチじゃないところから失点してしまった」。スタートは4バックの右センターバックとして、後半34分からは3バックの中央でフル出場をはたしたDF吉田麻也は、結果として失点しまったことを反省しながらも、「前進はしている。悪いときには(前進は)しないので」と手応えを口にした。

 ガーナの攻撃が連動性を欠いて単発だったこともあり、「狙いどころは定めやすかった」(吉田)。個々に高い身体能力は見せつけたものの、日本の脅威になるような攻撃はほとんど見られなかった。また、この日は高い位置でボールを奪ってカウンターというシーンも多く見られた。「ファーストディフェンダーのところで、ファウルででも潰してくれているのは助かる」。FW柿谷曜一朗、FW香川真司、MF本田圭佑、MF清武弘嗣が並んだ前線で、いつもより積極的な守備をしていたのが本田だ。ディフェンスリーダーである吉田が、唯一名前を挙げて賞賛していたのも「本田さん」だった。

 6月からブラジル、イタリア、メキシコ、ウルグアイと世界のトップレベルのチームとやりあった後だけに、今日のガーナでは物足りない様子も見せた。記者からのもっと強いところとやりかったのでは? という問いには、「W杯予選があるし、まあ、限界でしょ」と苦笑いを浮かべた。

「今日に限れば基本的に通じたと思う」。この日の出来には自ら及第点を与えたが、W杯で勝つにはさらなるレベルアップが必要だ。「試合後に、今ちゃん(今野泰幸)とももっとよくなると話した。自信を持ってパフォーマンスを出しきる」。10月の欧州遠征で、若きディフェンスリーダーの真価が問われる。

(取材・文 奥山典幸)

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