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オレンジダービーは新潟に軍配!!

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[4.25 J1第7節 大宮0-1新潟 埼玉]

 J1第7節が25日各地で行われ、埼玉スタジアム2002では7位の大宮アルディージャと3位のアルビレックス新潟が激突。3月25日のナビスコ杯(大宮が2-1で勝利)に続いて今年2度目となった「オレンジダービー」は、MFマルシオ・リシャルデスが試合終了間際に劇的な決勝ゴールを決め、新潟が勝利した。新潟は勝点を14に伸ばし、大宮は9のまま第7節を終えた。

 ここまで2勝3分1敗の大宮は4-4-2。FW石原直樹、 FW藤田祥史がトップに入り、左SBにDFパク・ウォンジェが初出場した。一方、3勝2分1敗の新潟は4-3-3。前節・サンフレッチェ広島戦でハットトリックを決めたFWペドロ・ジュニオールは欠場。3トップには右からFW矢野貴章、大島秀夫、チョ・ヨンチョルが入った。

 大粒の雨の中行われた試合は、前半から攻守切り替えの早い展開。まずチャンスを迎えたのは前半13分、新潟だった。右サイドからDF内田潤がゴール前にクロスを送ると、タイミングよく走り込んだMF松下年宏がポスト直撃のシュートで大宮ゴールを強襲。すると大宮も同16分に、FK後の混戦からMF藤本主税がポストをかすめる強烈なシュートで応戦した。

 大宮は守備が堅く、新潟アタッカーの良いところを消し仕事をさせない。これまでの試合同様、堅守速攻で新潟ゴールを襲った。前半36分には、左サイドのMF橋本早十が好クロスを入れると、飛び込んだFW石原直樹が胸トラップで相手DFの裏へ落としフィニッシュ。直後の38分にもDFジウトンから球を奪った橋本が、すかさず中へ切れ込みシュート。

 新潟は内田のタイミングの良いオーバーラップや松下のピンポイントクロスなどから2次攻撃3次攻撃を仕掛け、徐々にリズムを作った。前半終了間際になると、初先発の曹や大島らの前線での連携も機能し始め、よい形を見せた。しかし最後の局面で、自らのミスや大宮の守備の前に決定力を欠きゴールが遠い。前半は0-0で終えた。

 後半がはじまると、まずは大宮が押し込んだ。後半10分、右サイドの石原からPA左の橋本と繋ぎ最後は中央の藤田がフィニッシュ。直後にも、今度は左サイドの藤田から右の藤本を経由し石原がシュート。決定的なチャンスとなったが、どちらもシュートミスで枠外を抜けた。後半11分、大宮ベンチが先に動いた。左ボランチのMF小林慶行をDF土岐田洸平に交代。DFパクを左のボランチに上げ、土岐田は右SBに入り果敢に攻撃参加した。

 一方、新潟も19分に松下をFW田中亜土夢に交代。その直後の21分、新潟も得点チャンスを迎えた。MFマルシオ・リシャルデスがDFマトからボールを奪うとドリブルで中央を突破しフィニッシュ。しかし、枠の左を抜けてしまった。新潟は35分にも、右CK後の混戦からあわやゴールという場面を迎えたが、身体を張ったGK江角浩司にあと一歩のところで阻止された。

 互いに相手を崩しきれず終了時間が近づく。終了間際には、藤田にかわって入ったFWデニス・マルケスがドリブルで攻め入りPA左から強烈なシュート。一瞬入るかと思われたが、これもゴールポストに嫌われ得点ならず。このままスコアレスドローかと思われた矢先、勝利の女神は突如として新潟に微笑んだ。後半ロスタイム、左サイドのCKで田中からパスを受けたマルシオがゴール前にクロスを蹴り込むと、ぐんぐんと伸びたボールは弧を描きGK江角の頭上を抜けサイドネットに突き刺さった。1-0。遂に試合が動き、ここで試合終了。新潟は4月4日の横浜FM戦以来の勝利で勝点を14に伸ばした。一方、大宮は川崎F戦に続いて連敗となった。

<写真>後半ロスタイムに劇的な決勝点を挙げた新潟MFマルシオ・リシャルデス(10番)
(取材・文 山口雄人)

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