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オウンゴール2発で1-1の痛み分け、浦和も仙台も決め手欠く

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[8.17 J1第19節 浦和1-1仙台 埼玉]

 J1第19節は17日、各地で4試合を行い、埼玉スタジアムではともに3連敗中の浦和レッズベガルタ仙台が対戦。仙台は後半24分、オウンゴールで先制点を奪ったが、浦和も同38分にオウンゴールで同点に追い付き、1-1の痛み分けに終わった。

 浦和はMF鈴木啓太、FW田中達也が負傷欠場。2列目の左には宇賀神友弥が入り、右SBの平川忠亮が2試合ぶりに先発復帰した。
 仙台はボランチのMF千葉直樹が3試合ぶりに先発。前節のG大阪戦(1-3)はボランチで先発したMF梁勇基が左MFに戻り、前線ではFW赤嶺真吾とFWフェルナンジーニョが2トップを組んだ。
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 試合は立ち上がりから浦和が積極的に攻め込んだ。サイドから再三、クロスをゴール前に送り、何度もCKを獲得したが、クロスの精度を欠き、なかなか味方と合わない。前半4分、MFポンテが左45度から強烈なシュート。GKの弾いたボールにMF阿部勇樹が頭で当てたが、ヘディングシュートはゴール上に浮いた。

 仙台は守勢を強いられながらもカウンターに切れ味があった。前半12分、梁勇基が左サイドをドリブルで駆け上がり、クロスからフェルナンジーニョがヘディング。同31分にも速攻からMF富田晋伍のパスを受けたフェルナンジーニョが右足ミドルで狙う。同32分にはMF関口訓充、梁勇基、DF田村直也と細かくパスをつなぎ、最後は赤嶺がシュートを打ったが、惜しくもGKの正面。確実にフィニッシュまでつないでいるのは仙台の方だった。

 前半終盤は再び浦和がペースをつかみ、前半38分、MF柏木陽介の山なりのサイドチェンジに宇賀神がゴールラインぎりぎりで追い付き、ダイレクトでゴール前にクロス。FWエジミウソンがダイビングヘッドで捉えたが、ゴール上に浮く。同42分に柏木、ロスタイムにはDFスピラノビッチがシュートを打ったが、いずれも枠を外れ、0-0で前半を折り返した。

 これが公式戦4試合連続無得点中のホームの呪縛なのか。打っても打っても点の入らない浦和。後半に入っても試合は動かず、浦和が攻め、仙台がカウンターを狙う展開が続いた。浦和は宇賀神が左SBに下がり、サヌが前線でエジミウソンとほぼ2トップを組む形になったが、決め手を欠く。仙台は後半16分、田村のミドルシュートがクロスバーを直撃し、同18分には関口のスルーパスから富田が際どいシュートを放つなどゴールに迫った。

 浦和は後半22分、MF細貝萌に代えてFW原口元気を投入し、柏木がボランチに下がる。なんとか先に1点を取りたかったが、後半24分、逆に先制点を決められた。

 仙台は関口の絶妙なスルーパスにフェルナンジーニョが反応。浦和の最終ラインが乱れた一瞬の隙を見逃さず、フェルナンジーニョが左サイドを独走。DFをかわしてゴールライン際から中に切れ込み、ゴール前に折り返すと、これが阿部のオウンゴールを誘い、先制点を奪った。

 浦和は後半32分、サヌに代えてFWエスクデロ・セルヒオ、同34分には阿部に代えてMF堀之内聖を投入し、3枚のカードを使い切る。攻勢を強め、サポーターの声援になんとか応えようと同点ゴールを目指す浦和の執念が実ったのは後半38分。宇賀神の左クロスが今度はエジミウソンと競り合った田村のオウンゴールを誘い、1-1の同点に。実にホーム戦5試合ぶりの得点で試合を振り出しに戻した。

 互いに勝ち点3がほしい両チーム。試合はさらに激しさを増すが、4分間のロスタイムでも勝ち越しゴールは生まれず、1-1で試合終了。ともに連敗を3で止めたが、浦和はホームゲーム公式戦6試合勝利なし(1分5敗)となり、一方の仙台も14試合連続白星なし(5分9敗)と長いトンネルから抜け出せなかった。

(取材・文 西山紘平)

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