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金アシスト&上田FK弾、新戦力が見せた大宮の可能性

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[3.6 J1第1節 鹿島3-3大宮 カシマ]

 鹿島から奪った3度のリードが確かな手応えとなった。大型補強を敢行した大宮アルディージャは選手が個々の能力の高さを発揮。鹿島をあと一歩まで追い詰めた。最後は詰めを欠いて後半ロスタイムに追い付かれたが、MF藤本主税は「開幕戦で鹿島相手にこれだけできたのは自信になる」と充実感ものぞかせた。

 新戦力のDF金英權、MF上田康太がいきなり結果を残した。CBで先発した金は前半11分、左足の正確なロングフィードでFW李天秀の先制点をアシスト。ボランチに入った上田は1-1の後半4分、直接FKで移籍後初ゴールを記録した。

 ゴールほぼ正面で獲得したFKのチャンス。藤本から蹴るように言われた上田は当初「(距離が)遠いです」と李にキッカーを譲ろうとしたが、「ポイントに立ってみたらいけそうだったので」と、左足を振り抜き、鮮やかにゴール右上に叩き込んだ。

「チームが勝てなかったのがすごく悔しいけど、少しは大宮の力になれたと思うし、次は勝利のために全力でプレーしたい」。勝利という結果に結び付かず、100%満足するわけにはいかなかったが、後半24分から出場したMF東慶悟を含め、新加入選手が早くもチームにフィットしているのは心強い。

 2得点の李は「勝利できれば一番良かったけど、手応えとしては去年よりベースアップされていると思う」と力を込めた。昨季途中から指揮を執る鈴木淳監督にとって、就任2年目となる今季は勝負の年。大宮が2011年の台風の目となる可能性も予感させる引き分けだった。

[写真]この日アシストの金(20番)と1ゴールの上田(17番)

(取材・文 西山紘平)

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