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大宮は藤田、マトら新戦力が躍動

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[3.8 J1第1節 大宮0-0清水 NACK]

 ホームでの開幕戦を勝ち切れなかった大宮アルディージャだが、新戦力にある程度のメドは立った。鳥栖から加入のFW藤田祥史は前半31分にクロスバー直撃をシュートを放つなど前半だけでシュート4本。最終ラインのギャップを突いて裏に抜け出し、再三チャンスをつくった。

 「タイミングが合えば裏に抜けたり、ポストプレーもできた。(J1のDFは)体の当て方は上手いし、カバーリングもJ2と比べたら速い。でもタイミングよくもらえれば、シュートまでいけるチャンスもあった」

 初のJ1でのプレーは88分間。後半は裏への飛び出しを警戒され、シュートを打てなかったが、「鳥栖でやっていたプレーがJ1でもある程度できる部分もあったし、課題も出た」と収穫は多かった。

 最終ラインで壁になったDFマトはことごとくハイボールをはね返し、FWヨンセン、FW岡崎慎司の強力2トップを抑え込んだ。水原三星に所属していた06~08年に3年連続でKリーグベストイレブンに選ばれた元クロアチア代表の実力をいかんなく発揮。「皆さんがヨンセンという選手をどう見ているかは分からないが、私にとっては対戦相手のひとりに過ぎない。自分の仕事をこなしただけだし、それができなければ私にプロとして問題があるということ」と淡々と振り返った。

 FWデニス・マルケス、MF小林慶行、MFパク・ウォンジェという主力3人を負傷で欠きながら、優勝候補にも挙げられる清水と互角に渡り合ったのは、開幕戦としては上々の結果だろう。脅威的な運動量で高い位置からプレッシャーをかけるアグレッシブなサッカーが夏場も持つかは心配な面もあるが、DF波戸康広は「みんなの意識が前に前に行っていたのはよかった」とチームの方向性に確かな手応えをつかんだようだった。

(取材・文 西山紘平)

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