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アレックス復帰の浦和、カメナチオに苦しむも1-0勝利

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[4.4 J1第4節 浦和1-0大分 埼玉]

 J1第4節が4日各地で行われ、埼玉スタジアムでは浦和レッズ大分トリニータが対戦。試合は気の抜けない緊迫した展開となったが、浦和が前半42分の相手のオウンゴールを最後まで守りきり1-0で勝利した。

 ホームの浦和は4-4-2。FW田中達也とエジミウソンをトップに、馴染みの布陣を敷いた。また左足付け根の怪我で長期離脱していた三都主アレサンドロが左SBとして登場。昨年6月の第14節以来の公式戦出場となった。
 一方、FWウェズレイ、高松大樹を怪我で欠き、出場停止により森島康仁が不在の大分は3-5-2。金崎夢生、前田俊介の2トップで、トップ下には家長昭博が入った。(スタメン、布陣はコチラ)。

 先に押し込んだのはホームの浦和だった。前半5分にMF山田直輝のスルーパスに田中達が飛び込みシュート。良い攻撃の形を見せると、その後も小気味よいパスワークで中盤を制しゲームをコントロールした。久しぶりの実戦復帰となった三都主は左SBとして積極的に攻撃参加。右サイドでプレーしていたかと思うと、次のプレーでは左からセンタリングを入れるなどスタミナ豊富に動き回り、同13分にはシュートも放った。
 一方、序盤から劣勢の大分はボールをもっても浦和の素早いプレッシャーに苦しめられた。MFエジミウソン、西山哲平の両ボランチとDF小林宏之、森重真人、上本大海の3バックが"カメナチオ"と呼ばれる堅い守備をみせ、球を奪ってカウンターに転じる展開。攻めでは頻繁にボールに絡む家長、金崎が起点となり、パスやドリブルで浦和DFの穴を付いてゴールに迫った。
 先制点を奪ったのは前半42分、浦和だった。するするとオーバーラップしてきた左サイド三都主が相手DFの隙間を縫うようにクロスを入れると、大分守備陣が痛恨のクリアミス。まさかのオウンゴールを献上してしまった。オウンゴールとはいえ、復帰戦で見事なアシストを見せた三都主の姿勢にスタジアムは沸き立ち、1-0で前半を終えた。

 後半も引き続き浦和が加点を狙いに出た。前半2分にMF阿部勇樹が、3分にはMFポンテ、DF闘莉王が立て続けにシュートを打ち込んだが、最後のところで決定力を欠いた。大分も7分に金崎がカウンターからスピードのあるドリブルで浦和守備陣を抜き去りフィニッシュ。これは惜しくもGK都築龍太にキャッチされた。
 大分は後半13分に前田をFW住田貴彦に、西山をMF清武弘嗣に、肩を痛めた金崎をMF東慶悟に交代。一方、浦和は同16分に闘莉王を下げてFW高原直泰を投入。浦和は20分過ぎからゴールチャンスを得るもことごとく逃した。同25分に40mほど独走したポンテが右の高原に振るが、高原のクロスは大きく精度を欠く。同30分にはPA左に切れ込んだ田中達がゴール前の山田直にパス。しかし山田はDFの早い寄せにあいフィニッシュまで持ち込めなかった。すると浦和ベンチが動き、同31分には足を痛めた田中達をDF堀之内聖に、エジミウソンをFW原口元気に交代。闘莉王の抜けた左CBに阿部を下げ、ボランチはMF鈴木啓太と山田直、右MFに堀之内、左MFに原口。ポンテと高原が最前線を張った。36分にはDF山田暢久のスルーパスに飛び出した山田直が強烈なシュートでゴールを強襲。しかし、大分のカメナチオを攻略できない。大分は強まる浦和の攻撃の前に防戦一方になり、攻め手を失う。どちらも得点を狙いに行くアグレッシブなゲームとなったが、前半の1点を守り切った浦和が、勝点3を獲得した。

<写真>公式戦に復帰した浦和DF三都主
(取材・文 山口雄人)

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