beacon

今季無敗の大宮がG大阪撃破!

このエントリーをはてなブックマークに追加
[4.12 J1第5節 大宮 3-2 G大阪 NACK]

 無敗で進撃を続ける大宮アルディージャが止まらない。ホームで3位・ガンバ大阪と戦った大宮はDFマト、FW石原直樹、FWデニス・マルケスのゴールにより3-2で勝利。ナビスコ杯を含めた今季公式戦無敗を7とした。
 大宮、G大阪ともに4-4-2システム。大宮はGK江角浩司、4バックが右から塚本泰史、冨田大介、マト、波戸康広。中盤中央に小林慶行と金澤慎。右MFが橋本早十、左が藤本主税。2トップには石原直樹と市川雅彦が並んだ。
 一方、G大阪はGK藤ヶ谷陽介、4バックが右から橋本英郎、パク・ドンヒョク、山口智、安田理大。4人の中盤は明神智和と遠藤保仁が後方に構え、山崎雅人とルーカスが前方に並ぶ構成。2トップはチョ・ジェジンとレアンドロだった。

 前半は今季公式戦2勝4分の大宮がホームでスピーディーなサッカーを展開した。徹底してDF裏を狙う石原、市川の2トップに藤本、小林が好パスを配球。またDF面でも今季リーグ戦4試合で10得点を挙げているG大阪の攻撃を真っ向から受け止めて得点を与えない。
 大宮の堅い守りに苦戦していたG大阪だったが、素早いサイドチェンジと橋本、安田の両SBの攻撃参加によりサイドからいい形の攻撃を繰り出していく。そして前線で動き回るレアンドロに遠藤らが絡むダイレクトのパス交換。そして橋本と遠藤のワンツーなど、得点することはできなかったが、サポーターの沸くシーンは時間の経過とともに増えていった。

 だが、前半は大宮に流れが傾いた。21分、敵陣で小林がルーカスのミスパスをカット。すぐさまDFラインの裏へ出されたループパスに市川が走りこむと、これをG大阪・山口が引き倒しPKを獲得した。キッカーのマトはゴール左上に左足シュートを突き刺し、先制点。大宮はさらに31分、スルーパスから左サイドをえぐった小林がダイレクトで折り返す。ニアサイドに飛び込んだ市川はボールに触れなかったが、ファーサイドで詰めた石原が右足で決めてリードを2点へ広げた。前半終了間際に市川が負傷退場(デニス・マルケスと交代)するアクシデントがあったが、持ち味の運動量は最後まで落ちず、大宮は2点リードで前半を閉めた。
 
 2点を追うG大阪ベンチは素早い交代策に出る。後半開始からルーカスと山崎に代えて、DF下平匠とMF佐々木勇人を投入。下平を左SB、安田理を右SB、橋本と明神のダブルボランチ、右MF佐々木、トップ下・遠藤、左MFレアンドロの4-2-3-1へシステム変更を図るとこれが的中する。2分、安田理の絶妙な右クロスをファーサイドのチョ・ジェジンが打点の高いヘッドで押し込み1点差に詰めた。
 G大阪は両ワイドを生かした攻撃で決定機を増やした。遠藤のヘディングシュートが枠を捉える場面も。だが、G大阪の反撃ムードはミスで潰えた。11分、G大阪のセットプレーから大宮が前方へクリアすると、G大阪・安田理がその処理を誤り、石原が独走。ラストパスをデニス・マルケスが押し込み、大宮のリードは再び2点となった。
 この後、FW播戸竜二をピッチへ送り出し3トップにしたG大阪は、決定機をつくるものの得点に結びつけることができない。35分、レアンドロの右足ミドルのこぼれ球に反応したチョ・ジェジンが左足で詰めようとする、がボールはポストを弾いた。それでも5分が提示された後半ロスタイムにG大阪が大宮を追い詰める。佐々木の右CKから、レアンドロが右サイドの角度のない位置からの右足シュートを決め、1点差。勢いを増したG大阪はさらに47分、明神の右クロスをチョ・ジェジンが右足ボレー。50分には右サイドを破った佐々木の右クロスを遠藤が頭でつなぎ、レアンドロが右足シュートを放つ。だが、これが枠の右上へ外れると同時に試合終了。逃げ切った大宮が今季リーグ戦でのホーム初勝利を挙げた。 

(取材・文 吉田太郎)

TOP