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鹿島が7試合ぶり勝利で暫定首位に返り咲き

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[10.24 J1第30節 鹿島3-0千葉 カシマ]

 J1第30節は24日、各地で5試合を行い、カシマスタジアムでは鹿島アントラーズジェフユナイテッド千葉が対戦。鹿島は前半8分にFW興梠慎三、同18分にFWマルキーニョスがゴールを決めると、後半32分にも途中出場のFW田代有三が追加点を決め、3-0で快勝した。7試合ぶりの勝利となった鹿島はこれで暫定ながら首位に返り咲き。一方の千葉は14試合白星なし(6分8敗)となった。

 鹿島はDF内田篤人が出場停止で、DF新井場徹が右サイドバックに回り、DFパク・チュホが左サイドバックに入った。中盤ではMF青木剛が先発を外れ、MF小笠原満男とMF中田浩二がダブルボランチ。前線はFWマルキーニョスと出場停止明けのFW興梠慎三が2トップを組んだ。
 千葉はDFアレックスが左サイドバックに入り、中盤は右にMF工藤浩平、左にFW深井正樹。2トップはFW巻誠一郎とFW新居辰基だった。
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 最初のチャンスをつかんだのは千葉だった。開始50秒、ゴール前の混戦からこぼれ球を深井が折り返し、最後は新居がシュートを打つも、クロスバーを直撃。立ち上がりの絶好機を逃し、流れは鹿島に移った。

 前半8分、DFボスナーからMF下村東美へのパスが弱くなり、小笠原がインターセプト。素早い反応でゴール前に走り込んだ興梠に小笠原からスルーパスが通ると、興梠は右足ワンタッチでゴールに流し込み、鹿島が先制に成功した。

 前半18分にも千葉はミスから失点する。今度はMF中後雅喜の横パスをアレックスがスルーしたところでカット。鹿島はカウンターで一気に持ち上がり、MF本山雅志のスルーパスを受けた興梠が鋭いドリブルで切れ込み、最後は興梠の横パスを受けたマルキーニョスが左足で押し込んだ。

 自分たちのミスで自滅した千葉はその後も単純なミスを連発し、リズムをつかめない。パスの出し手と受け手の呼吸が合わないという絶望的な状況で、攻守の切り替えも遅く、セカンドボールもまったく拾えないため、中盤を完全に支配された。

 鹿島は幸先よく2点のリードを奪い、その後も主導権を握ったが、相手のミスからチャンスはつくるものの、自分たちのビルドアップではこちらもミスが多く、ダメ押しの3点目を奪えず、前半は2-0で折り返した。

 千葉はハーフタイムに下村に代えてMF谷澤達也を投入。工藤をボランチに下げ、右サイドに深井、左サイドに谷澤を置いて中盤のテコ入れを図った。

 しかし、簡単には流れは変わらない。後半最初のビッグチャンスも鹿島がつかんだ。後半9分、マルキーニョスの右クロスに興梠がニアサイドで合わせたが、フリーで放ったヘディングシュートはGKの正面だった。

 千葉は後半20分、セットプレーからようやく惜しい場面を迎えた。ゴールほぼ正面のFKからボスナーが左足で直接狙うと、GK曽ヶ端準が弾いたボールを新居が拾い、切り返して右足で狙ったが、またもポストに弾かれた。

 千葉は後半22分に新居に代えてMFミシェウを投入。ミシェウが中盤右サイドに入り、深井が前線に上がった。手を変え、品を変え、なんとか反撃を狙うが、流れの中からほとんどチャンスをつくれなかった。

 すると鹿島は後半32分、2分前にピッチに入ったばかりのFW田代有三がいきなり結果を残す。本山のスルーパスに抜け出し、ドリブルで独走。中後をかわして一気にPA内に侵入すると、最後は左足ループシュートでGKの頭上を抜き、決定的な3点目を奪った。

 千葉は直後の後半34分、中後に代えてFWネット・バイアーノをピッチに送り込み、最後のカードを切る。前線は巻とネット・バイアーノのツインタワーになったが、その2トップにほとんどボールが入らず、ロスタイム4分でもチャンスらしいチャンスをつくれず、0-3の完敗を喫した。

<写真>鹿島FW興梠の先制点
(取材・文 西山紘平)

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