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大分のJ2降格が決定…「人生は終わりじゃない」

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[10.25 J1第30節 京都1-1大分 西京極]

 大分トリニータのJ2降格が決定した。試合終了の瞬間、アウェーの京都まで駆けつけた大勢の大分サポーターは静まり返った。座り込むMF東慶悟。呆然と立ち尽くすMF金崎夢生。勝てば、わずかながらにJ1残留への望みをつなげる一戦は、数的不利の相手を崩し切れず、1-1の引き分けに終わった。

 試合後、ポポヴィッチ監督が全選手、全スタッフを連れ、アウェーのサポーター席まで挨拶に向かった。FW高松大樹は人目もはばからずに号泣。大分のファンからは大きな「トリニータコール」が巻き起こり、京都サポーターからもコールが送られた。

 前半6分、MF高橋大輔のゴールで幸先よく先制した。同14分には京都のDF李正秀が2枚目の警告を受け、退場処分に。数的優位に立ち、勝利に前進したはずだったが、前半21分、一瞬の隙を突かれ、FW林丈統にゴールを許してしまった。

 今節で降格を免れるための最低条件は自分たちが勝ち点3をつかむこと。勝ち越しゴールを目指し、最後のロスタイム3分を含めて必死に戦ったが、1点が取れなかった。

 ポポヴィッチ監督は試合後のインタビューで「私は選手に“人生はこれで終わりじゃない”と言いたい」と気丈に語った。「私にとってもすごくつらい。しかし、つらい状況だからこそ、人間性が問われていると思う。残り試合とカップ戦で、その人間性や姿勢を見せていかないといけない」と、残された4試合、そして天皇杯で意地を見せるつもりだ。

(文 西山紘平)

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