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「完敗」の千葉、試合の目的が見えないまま終わった90分

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[11.17 天皇杯4回戦 F東京2-0千葉 味スタ]

 無抵抗の完敗だった。「内容は完敗で、特にコメントはない」。ジェフユナイテッド千葉江尻篤彦監督は試合後の会見で淡々と語ると、「我々の最大の目標であるJ1昇格に向け、次の北九州戦に切り替えたい」と続けた。

 J2では、残り4試合で昇格圏の3位福岡と勝ち点5差の4位と、崖っ縁に立たされている。江尻監督は14日の東京V戦(2-1)からDF青木良太、MF山口慶を除く先発9人を変更。リーグ戦に備え、主力選手を休ませる狙いもあったとはいえ、攻撃も守備もあまりにも稚拙だった。

 9月5日の天皇杯2回戦・FC琉球戦以来、公式戦10試合ぶりの先発となったMF中後雅喜は「個人的には、試合に出ている、出ていないは関係ないと思っているし、このメンバーで紅白戦も練習試合もずっとやっている。コンビネーションは取れるし、そういう部分は言い訳にならない」と厳しい表情で話した。

 江尻監督は「どの組み合わせがいいのか、チャレンジしたい組み合わせもあった。どういう表現をしてくれるか、見てみないと分からないし、本番と練習では違う。あらためて組み合わせを見つめ直さないといけないなと思った」と、テストという意味での収穫を口にしたが、MF太田圭輔は「今日はリーグ戦のことは置いといて、天皇杯を勝ち上がることだけを考えて、みんなモチベーションも高かった」と言う。

 あくまでリーグ戦を見据えてのテストマッチだったのか、大会を勝ち上がるための真剣勝負だったのか。試合の目的が見えないまま90分間の戦いは終わった。

[写真]失点に崩れ落ちる千葉の選手たち

(取材・文 西山紘平)

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