[3.13 J1第2節 清水 3-0 山形 アウスタ]

　J1は13日、第2節第1日目の5試合を行い、静岡市のアウトソーシングスタジアム日本平ではホームの清水エスパルスがモンテディオ山形を迎え撃った。前半13分にFW藤本淳吾のゴールにより先制した清水は、試合終了間際にも日本代表FW岡崎慎司と途中出場のMF伊東輝悦が加点。ホーム初戦を3-0で快勝した。

　ともに開幕戦はアウェーで引き分けた両チーム。先発の11人はともに開幕戦と同じで、4-3-3システムの清水はGKが西部洋平、4バックは右から市川大祐、岩下敬輔、ボスナー、児玉新。中盤はアンカーの位置に本田拓也が入り、その右前方が小野伸二、左に兵働昭弘。3トップは右から藤本、ヨンセン、岡崎が並んだ。

　一方、山形の布陣は4-4-2。GKが清水健太で4バックは右から宮本卓也、西河翔吾、石井秀典、石川竜也。中盤は秋葉勝と佐藤健太郎がダブルボランチを担い、右MFが古橋達弥で左MFが宮沢克行。2トップは長谷川悠と鹿島から新加入のFW田代有三がコンビを組んだ。

　試合は前半、清水が支配する。立ち上がりから小野、藤本、兵働らが長短のパスを次々に通して相手を押し込むと、13分、左サイドの本田がPAの藤本へ素晴らしいくさびのパス。これを藤本がダイレクトではたくと後方で構えていたヨンセンが右足を振り抜く。GK清水は藤本に当たってコースの変わったボールに反応できず。ホームの清水が幸先良く先制した。

　その後もボールを支配する清水は敵陣でFK、CKを獲得し小野と藤本の好キックから得点機をつくった。対する山形は2トップがボールを収めることができず苦戦。自陣からでもつなごうとする清水のミスに乗じてカウンター攻撃を繰り出す場面はあったが、シュートまで持ち込むことができず。前半終了間際にスペースへ走り込んだ古橋の強烈な右足シュートがゴールを襲ったほかは、決定機をつくることのできないまま前半を終えた。

　劣勢を強いられた山形をさらにアクシデントが襲う。前半終了間際の接触プレーにより、膝を負傷した長谷川が後半開始とともにFW北村知隆と交代した。ただ、その北村の仕掛けからセットプレーを獲得するなど、山形は後半、シュートへ持ち込む場面を増やしていく。前半に比べて流れが良くなった山形は13分に田代に代えMF増田誓志、さらに宮沢に代えてMF宮崎光平をピッチへと送り出し、同点に追いつこうとする。
　一方、前半に比べるとペースの落ちた清水だが、それでも中盤で存在感を放つ本田や小野を中心にゲームコントロールしながら時間を進めていく。その中で後半27分には小野に代えてMF山本真希、33分には藤本に代えてFW大前元紀を投入。試合終盤を迎え、勝敗を決めるべく次の1点を狙いにいった。

　拮抗したまま迎えた後半43分、清水は市川の右クロスをファーサイドの岡崎が頭で合わせると、コースを突いたボールはゴール右隅へ吸い込まれ2-0。勝利を決定づけた清水はロスタイムにも後半45分から出場していたMF伊東輝悦が自ら出したスルーパスのこぼれ球を拾うと、ゴール左隅へ右足シュートをねじ込み、自身3年ぶりのゴールで試合を締めた。

(文　吉田太郎)