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[EURO]新旧ミランエース対決は35歳のシェフチェンコに軍配!英雄2発でウクライナがEURO初勝利!!

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[6.11 EURO2012 GL・D組第1節 ウクライナ2-1スウェーデン キエフ]

 EURO2012(欧州選手権)は大会4日目の11日、グループリーグD組の2試合を行い、共催国のウクライナがスウェーデンを迎え撃った一戦は後半7分にFWズラタン・イブラヒモビッチのゴールでスウェーデンが先制。だが、ウクライナは同10分、17分にFWアンドリー・シェフチェンコが連続ゴールを決めて2-1で逆転勝ちした。D組の第2戦は15日に行われ、ウクライナはフランス、スウェーデンはイングランドとそれぞれ対戦する。

 かつてミラン(イタリア)を欧州王者へ導いたシェフチェンコと11-12年シーズンにミランで公式戦35ゴールを挙げたイブラヒモビッチ。ウクライナとスウェーデンのキャプテンマークをそれぞれ巻いた新旧ミランエース対決に注目が集まった戦いは、35歳のシェフチェンコとウクライナに軍配が上がった。

 両雄も魅せた前半はウクライナがペースを握った。立ち上がりは敵陣でなかなか縦パスを入れられなかったが、いずれも突破力とテクニックを兼ね備えた右サイドのMFアンドリー・ヤルモレンコと左のMFエフゲニ・コノプリャンカ、そして前線から中盤へ降りてくるFWアンドリー・ボロニンの攻撃力がチャンスを生み出していく。

 ウクライナは前半23分、シェフチェンコがヤルモレンコとのワンツーで抜け出し、決定的な右足シュート。35分にはMFセルゲイ・ナザレンコとのコンビから中央突破したボロニンの強烈な右足シュートがゴールを捉える。さらに37分にはボロニンからのラストパスに反応したシェフチェンコ、ゴール前のこぼれ球を拾ったヤルモレンコがそれぞれ左足を振りぬいた。

 前半のボール支配率は38パーセントに留まったスウェーデンだが、イブラヒモビッチの存在感は絶大。トップ下に構えるエースが抜群のキープ力でスウェーデンの反撃の起点となっていた。まずは5分に強さを見せたポストプレーでMFキム・シェルストレームの左足シュートの起点となると、17分には左サイドで難なくマークを外して絶妙なクロスを放り込む。そして39分、前半最大の決定機を迎えた。右クロスに対して大外の位置でフリーとなったイブラヒモビッチが狙い済ましたヘディングシュート。GKは一歩も動くことができなかったが、ボールはゴール右ポストを叩いて右外へ外れた。

 両手を頬に当てて悔しがったイブラヒモビッチだったが、エースはこのままでは終わらない。後半7分、スウェーデンは右クロスのクリアボールをファーサイドのシュルストレームが拾うと、間髪入れずに中央へラストパス。これをイブラヒモビッチが右足ダイレクトでゴールへ押し込み、先制した。

 目の前で“後輩”にゴールを見せ付けられたシェフチェンコだが、35歳となったウクライナの英雄も黙っていなかった。10分、ウクライナは右サイドからSBオレグ・グセフが持ち上がると、外側のヤルモレンコへはたく。これをヤルモレンコが中央へ放り込むと、ニアサイドへ飛び込んだシェフチェンコが頭で同点ゴールを突き刺した。

 黄色に染まったスタジアムが興奮から覚めない中、ウクライナに更なる歓喜が訪れる。17分、コノプリャンカの左CKのニアサイドに飛び込んだのは再びシェフチェンコ。マークするイブラヒモビッチの前に入り込んで放たれた渾身のヘディングシュートが再びスウェーデンゴールへと突き刺さった。

 スウェーデンは直後からMFアンドレス・スベンソン、23分にもMFクリスティアン・ウィルヘルムションを投入。積極的に仕掛けたウィルヘルムションやイブラヒモビッチの高さを活かして流れを変えようとする。25分には左後方からのクロスボールに中盤から長い距離を走ったMFラスムス・エルムが合わせ、31分にはエルムとのワンツーからイブラヒモビッチが弾丸シュートを打ち込んだ。だがこのシュートがGKの正面をつくと、45分にイブラヒモビッチとの2度のワンツーで抜け出した交代出場のMFヨハン・エルマンデルの放った決定的な左足シュートもゴールを捉えず。後半36分に交代でピッチを去る際、サポーターたちのスタンディングオベーションで送られたシェフチェンコの活躍によってEURO初出場のウクライナが勝ち点3を獲得した。


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