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互いに決定打を欠いた横浜FCと福岡は1-1のドローに

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[6.24 J2第21節 横浜FC 1-1 福岡 ニッパ球]

 J2は24日、第21節を各地で行った。前節、栃木との打ち合いを4-3で制した横浜FCは、ホームのニッパツ三ツ沢球技場に3試合負けなしのアビスパ福岡を迎えた。前半23分にFWカイオのPKで先制した横浜FCだが、その後の決定機を生かしきれない。逆に後半29分にはFW高橋泰に同点ゴールを許してしまう。両チームとも最後まで攻め合ったが、追加点を挙げることはできず。試合は1-1に終わった。

 横浜FCは前節の栃木戦で決勝点を挙げたMF野崎陽介をスタメンで起用した。対する福岡は、出場停止明けのMF鈴木惇がスタメンに復帰している。前半4分には横浜FCのCKからカウンターに出た福岡のMF成岡翔が、PA外からのミドルシュートでゴールを狙う。8分にも福岡は鈴木が遠目からゴール狙ったが、枠を捉えきれない。対する横浜FCは、敵陣深くまでボールを運び、ゴールを狙う。8分には野崎が最終ラインの裏を取ってシュートを打ったが、ボールは右に外れて行った。

 立ち上がりから両チームが見応えのある攻防を繰り広げる中、徐々に横浜FCが主導権を握っていく。両サイドの深くまでボールを運ぶが、クロスの精度を欠き、フィニッシュに持ち込めない。それでも19分には福岡のCKからのカウンターで、野崎が約35mをドリブルで持ち上がる。ゴール前には2対1の数的優位をつくっていたが、野崎はシュートを選択。しかし、シュートが枠に飛ばずチャンスを生かせなかった。

 迎えた23分、横浜FCはPA内にこぼれたボールに反応したMF武岡優斗がDF小原章吾に倒されてPKを獲得する。これをカイオが決めて、1-0と先制した。

 リードした横浜FCは、その後も主導権を握る。29分にはMF八角剛史が左サイドに展開したボールをDF阿部巧が低いクロスを入れる。これをカイオがボレーで合わせたが、GK神山竜一の好セーブに防がれて追加点は挙げられない。

 同32分には福岡もFW高橋泰のパスから、FW坂田大輔が抜け出してフワリと浮かせたシュートでゴールを狙ったが、惜しくも右に外れて行った。同34分にも坂田は横浜FCの最終ラインの背後を取ってシュートに持ち込んだが、ボールを枠に飛ばすことはできなかった。38分にも福岡は、成岡が左サイドを突破するが、中央でクロスに合わせることができず。その直後には、右サイドからのクロスを高橋がヘッドで合わせたが、GKシュナイダー潤之介の正面に飛び、キャッチされた。

 43分には横浜FCも、反撃を見せる。ロングボールから最終ラインの裏を取ったFW大久保哲哉が、GKとの1対1になり、GKの位置を見極めてシュートを放ったが、ボールは右ポストに嫌われて、追加点を挙げることはできなかった。このまま横浜FCが1-0とリードして、前半を折り返す。

 後半、横浜FCは前半終了間際に負傷したDFペ・スンジンを下げて、MF佐藤謙介をピッチに送り出した。開始直後には再び大久保が最終ラインの裏を取ったが、シュートはGK神山に防がれてしまう。同6分にも、ゴール前でこぼれ球を拾ったカイオが、ゴールを狙ったがシュートはクロスバーを越えて行った。さらに後半11分にも野崎がDF井手口正昭のワンツーから右サイドを突破。クロスを入れたが、惜しくもゴール前の大久保には合わない。

 18分、横浜FCは高地を下げてMF中里崇宏をピッチに入れ、4-3-2-1に布陣を変更した。22分には福岡も成岡を下げて、FW石津大介を送り出した。同25分には佐藤からクサビのパスが大久保に入る。大久保は反転してシュートしたが、DFにブロックされた。ここに走り込んだ佐藤がボレーでゴールを狙ったが、枠を捉えられない。それでも、素早い1タッチ、2タッチのパスをつなぐ横浜FCが多くのチャンスをつくり出した。27分にもカウンターから敵陣で2対1の状況をつくったが、武岡が左サイドから右足のアウトで入れたクロスは精度を欠き、DFにカットされる。

 押し込まれる時間が増えていた福岡だが、後半29分には高い位置で高橋がボールを奪い、坂田につなぐ。一度は阿部にボールを取られた坂田だが、再びボールを奪い返し、ゴール前に折り返す。そこに高橋が走り込み、同点ゴールを挙げた。このゴールで勢いづいた福岡は、32分にも石津の強烈なシュートが、ゴールマウスに飛ぶ。GKシュナイダーに弾かれて、逆転はできなかった。34分には横浜FCも、決定機を迎える。高地がPA内にボールを運び、大久保にパス。大久保がゴール正面で合わせたが、シュートはGK神山に防がれる。

 後半39分、福岡は昨シーズンまで横浜FCに所属していたFW西田剛をピッチに送り出した。同41分には横浜FCも大久保を下げ、FW田原豊を送り出し、最後の交代枠を使う。終盤に攻め込む福岡に対し、横浜FCも体を張った守備を見せて得点を許さない。45分には横浜FCも速攻を狙い高地が仕掛けたが、福岡DFがファウルで止める。FKを得た横浜FCはカイオが直接ゴールを狙ったが、シュートは大きく右に逸れた。ロスタイム5分には福岡の鈴木がPA内で強烈なシュートを放ったが、GKシュナイダーが防ぎ切った。両チームともに最後まで攻め合ったが、このまま1-1で試合は終了。勝ち点1を分け合った。

(取材・文 河合拓)

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