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[天皇杯]G大阪が仙台を下して連覇へ王手。ルーカスが2発!!

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[12.29 天皇杯準決勝 G大阪2-1仙台 国立]

 天皇杯準決勝が29日、各地で2試合が行われ、東京・国立競技場ではガンバ大阪-ベガルタ仙台が対戦。G大阪はFWルーカスが前半3分の先制弾、後半20分の勝ち越し弾の2得点と活躍し、2-1で勝利。2年連続で元日の決勝に駒を進めた。

 快進撃を続けていた仙台は、後半13分にFW中原貴之のゴールで一度は同点としたが、個人能力の高いG大阪に振り切られた。


 前回覇者のG大阪は、GK藤ヶ谷陽介がインフルエンザのために欠場。代わりにGK木村敦志が公式戦プロ初出場を果たした。システムは4-4-2でDFラインは右から出場停止の加地に代わり安田理大、中澤聡太、山口智、高木和道が入り、ボランチは明神智和と遠藤保仁、攻撃的MFは橋本英郎と二川孝広が務めた。2トップはルーカスと山崎雅人が組んだ。

 対する仙台はCBの渡辺広大が出場停止のため、代わりに今季限りで退団するDF木谷公亮が入った。システムは4-4-2でGKは林卓人、DFラインは右から菅井直樹、エリゼウ、木谷公亮、朴柱成が入り、ボランチは富田晋伍と千葉直樹、攻撃的MFは関口訓充と梁勇基が務めた。2トップは中原貴之、中島裕希が組んだ。元日本代表FW平瀬智行は左手舟状骨を手術したため欠場した。

 開始3分、いきなりG大阪が先制した。右サイドからDF安田がクロスを上げる。一度は仙台GK林がパンチングで弾いたが、そのこぼれ球にFWルーカスが素早く反応。華麗なオーバーヘッドキックを繰り出して先制した。

 試合は大方の予想通り個人技に優るG大阪がパスをつなぎ、中盤を支配した。ボランチの遠藤、FWルーカスらがボールに絡み、仙台を押し込んだ。

 対する仙台は、持ち味の運動量を活かしG大阪にプレスをかけ続けた。体を張って、追加点を食い止めようとした。攻撃面では関口と梁を中心にサイドから攻めようとするが、バイタルエリアで効果的な崩しができない。中島と中原の2トップになかなか当てることができなかった。

 前半はG大阪ペースで試合が続くが、仙台も粘りをみせ決定機が生まれない。反対に終盤、仙台が少しリズムをつかんだ。前半38分には右クロスをファーサイドでMF富田が受け、シュート。遅かったため寄せられてブロックされたが、PA内に進入した。

 前半43分、仙台にビッグチャンスが生まれる。梁の右CKを中島が頭を合わせてシュート。ジャストミートこそしなかったが、ボールは枠へ向かう。しかし、左ポストに弾かれゴールはならなかった。前半はG大阪が1-0で折り返した。

 後半もG大阪ペースで進んだ。同2分、PA中央手前で遠藤がスルーパス。飛び出した明神にはわずかに合わなかったが、バイタルエリアを脅かした。

 仙台はしっかりと陣形を組み、プレスをかけた。奪った後はサイドに展開し、攻撃の糸口を探した。G大阪のパス回しにじれることなく、集中していた。これが功を奏した。

 後半13分、右サイドでMF関口がDF山口をドリブルで交わして中央へグラウンダーパス。これにFW中原貴之が反応。右足をしっかりと振り抜き、同点ゴールを決めた。

 国立に集結した約1万人ともいわれた仙台サポーターは大歓声をあげたが、G大阪がすぐに勝ち越しゴールを決めた。

 後半20分、左サイドでMF橋本が中央へスルーパス。これが仙台DFにあたり、幸運にもフリーでPA中央にいたルーカスの足下へ。エースはきっちりとこの日2点目を右足で決めた。

 2失点こそしたが、仙台は運動量があり、ボールを回す時間も増えてきた。サイドを起点に中島らFWにボールを入れる。しかし、G大阪の守備陣も奮闘。ゴールを脅かすまでにはいかなかった。

 後半35分、G大阪はFW山崎に代えてMF佐々木勇人を投入。その佐々木はスピードを活かしていきなりチャンスを作る。同36分、右サイドをドリブルで滑走し、グラウンダーのクロス。ルーカスがシュートを外したが、怖さをみせた。

 対する仙台は後半39分、FW中島に代えてスピードが売りのFWソアレスを投入。同点を目指した。しかし、1点は遠い。試合はそのままG大阪が2-1で勝利した。

<写真>2得点を決めたG大阪FWルーカス
(取材・文 近藤安弘)

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