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山形の大卒ルーキー伊東が開幕戦デビュー

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[3.6 J1第1節 湘南1-1山形 平塚]

 モンテディオ山形の大卒ルーキー、MF伊東俊がJデビューを果たした。後半ロスタイムに、MF宮沢に代わって途中出場。すでに3分のロスタイムの大半が終わり、約1分間の出場となったが、開幕戦でプロデビューした。

 「緊張した? 1分だったんで、緊張もできませんでした(笑)。攻撃の選手なんで、チャンスはあるかなと準備していた。出られてよかったです」

 プレー機会も2、3回で、自己採点することは難しいが、ピッチに立ったことが大きい。開幕戦独特の雰囲気を少しながら体感できた。「1分でしたけど、応援もすごいし、雰囲気を味わえた」と伊東。ベンチで見ているときは「ドリブルが使えるかなと思った。自分のイメージでは、(長い時間出たら)点が取れるかもしれないなと思っていた」と、ルーキーらしからぬ、強気の姿勢だった。ベンチで見ていても、今後に役立つ何かを吸収したようだ。

 伊東は青森山田高から国士舘大を経て、今年から入団した。高校時代は05年のインターハイで、青森山田を初優勝に導いたストライカー。大学では全日本大学選抜に選ばれている。小林監督の評価も「天才だと思う」と高く、練習試合などでアピールして、ベンチ入りをつかんだ。

 プロ入りして、持ち味のスピードとフットサルで培ったテクニックが通用することが分かったが、「細かい動きがまだできないのと、プロはボールを持ちすぎると、すぐにつぶされる。ドリブルするところと、簡単にやるところの使い分けを覚えないといけない」と動きの質、判断の重要性を痛感しているという。大学時代は少々のマークならテクニックで交わたが、プロの守備陣はフィジカル、読みが違う。165cmと小柄だけに、今後は頭も使って“武器”の生かし所を探していく。

 「これから出場機会を増やしていきたい。出られれば、得点も獲れると思う。頑張りたいです」

 今冬の選手権では後輩たちが準優勝し、気持ちを高ぶらせた。今度は自分が-。今年は新人選手に大物が少ないが、昨季の渡邉千真(横浜FM)のように、大学出の即戦力ルーキーとして、チームの期待にこたえるつもりだ。

(取材・文 近藤安弘)

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