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大宮は藤田弾で先制も5戦勝ちなし。ついに17位へ

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[4.10 J1第6節 大宮1-3G大阪 NACK]

 大宮アルディージャは前半にあった再三の決定機を外し逆転負け。これで5試合連続で勝ち星から見放された。まだ6試合を終えたばかりとはいえ17位に下がった。

 最初の主導権は握った。前半は激しいプレッシングでセカンドボールを拾えたことで、チャンスを作り続けた。前半5分に立て続けにCKを奪い、そして前半8分、待望の先制弾を決めた。G大阪陣内でのパスミスをさらい、FW藤田祥史が今季初ゴール。ゆりかごダンスのパフォーマンスも披露した。

 「得点シーンはGKと1対1だったので、落ち着いて流し込むだけだった。ゆりかごダンスができて良かった。生まれてもう5カ月になるんですけど、イチ(FW市川)がやろうよって言ってくれたので」と藤田が話す通り、幸先良いゴールでチーム全体が勢いに乗った。ゆりかごダンスも勢いにのる要素となったといえるだろう。

 そもそもチームの得点自体がリーグ戦4試合ぶりのこと。G大阪とは過去5勝5敗と五分で、NACK5スタジアムでは2連勝中だっただけに、サポーターも選手も勝利を期待した。その後もセカンドボールを優位に拾って攻め続け、前半だけで9本のシュート(G大阪は4本)を放ったが、GK藤ヶ谷の好セーブに阻まれてしまった。

 攻めながらも前半44分という“魔の時間帯”に失点。結果、守備陣が集中力を欠いたという。MF金澤慎は「最初の失点で少し集中が切れたというか、2点目、3点目も自分たちがもっと集中できていればもう少し違った展開になっていた」と悔やんだ。

 決定力不足でチームが落ち込み、後半逆にG大阪を勢いづかせ、早い時間に失点を重ねた。たしかにラファエル、藤本主税の主力を欠いたが、前半の決定機を決めていれば勝てた可能性がある試合内容だった。藤田は「追加点を取れるチャンスもあったので、そこで取っていればもう少しゲームの流れも変わっていたかなと思う」と嘆いた。

 これで大宮は17位とさらに順位を下げた。張外龍監督は「前半は良い流れだったのですが、前半終了直前の失点によって、その流れを後半に続けることができませんでした。ラファエル? ラファエルがいるかどうかという問題ではなく、残った選手たちがいかに結果を出すか、それが今我々の改善すべき点だ」。エースの欠場は痛いが、何とか既存メンバーで奮闘し巻き返しを図る。

(取材・文 近藤安弘)

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