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名古屋が闘莉王クロス→ケネディH弾で仙台を下し暫定2位浮上!

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[5.9 J1第11節 仙台1-2名古屋 ユアスタ]
 エースと闘将の卓越した個人技が勝利に導いた。名古屋グランパスはエースFWケネディの2ゴールでベガルタ仙台に競り勝ち、暫定2位に浮上した。
 名古屋は田中マルクス闘莉王が出場停止から復帰。負傷離脱した玉田圭司に代わり、杉本恵太が先発した。試合内容は前半から個人技に勝る名古屋がボールを支配し、優位に進めた。ただ仙台はJ2時代から守備の堅いチーム。簡単には崩せなかった。
 仙台が奪ってからの素早いカウンターで何度かゴールを襲ったが、今季初スタメンのFW平瀬智行、中島裕希のシュートがGK楢崎の正面を突く不運の中、名古屋がラッキーな形で先制した。
 前半37分、ゴール前のパスに対し、エリゼウが名古屋選手にファウルをしたためPKをゲット。これをケネディが右隅に決めて先制に成功した。しかし、これはケネディが蹴る前に名古屋選手がPA内に入ったとしてやり直しに。そんな苦境にもケネディはもう一度、1本目と同じような右隅に決めて1-0先制に導いた。
 後半、名古屋の運動量が落ちたこともあって、仙台が優位に試合を進めた。ゴールこそ決められなかったが、何度か名古屋守備陣のマークが甘くなり、シュート打たれる。日本代表GK楢崎正剛の好セーブで何とかしのいていたが、押される時間が続いた。
 名古屋は後半23分、杉本に代えて怪我から復帰したMFマギヌンを投入。もう一度、前半のように中盤での主導権を握り返そうとしたが、このマギヌン、後半33分に接触プレーから再び痛めていた右太ももを痛め、緊急交代した。キーマンを欠いた名古屋は後半39分、ついに同点にされた。
 PA内右でパスを受けた途中出場のフェルナンジーニョが、ダニルソン、吉村圭司を交わしてシュート。絶妙なコースに転がったボールは、左ポストをかすめてネットを揺らした。
 その後も仙台に主導権を握られたが、名古屋が、闘将とエースの個人技で勝ち越しに成功した。後半44分、攻撃参加をしていた田中マルクス闘莉王が右サイドからアーリークロス。これをファーで待っていたケネディが長身DFエリゼウの上からヘディングシュートをぶち込み、2-1のリードにつなげた。試合はそのまま終了。名古屋が勝ち点を22に伸ばし、試合のなかった川崎Fを抜いて2位に浮上した。
 ケネディはこの日の2ゴールで計7得点とし、得点ランクトップに浮上。試合後のインタビューでは「正当なPKで1点目を取れた。2点目は闘莉王からいいクロスが来た。あとは私の仕事をしたまでだよ」と胸を張った。ストイコビッチ監督は、後半は仙台に支配されていらだつ姿が何度も見られたが、「あきらめない気持ちがつながった。闘莉王がいいクロスを上げて、ケネディが決めてくれて勝てた」と攻守の中心選手2人の活躍に目を細めていた。
(文 近藤安弘)

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