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名古屋が小川の今季初ゴールで逆転勝ち。2位に今季最大「9」差をつける!

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[10.2 J1第25節 名古屋2-1仙台 瑞穂陸]

 取りこぼしはせず、初制覇へまっしぐらだ。首位名古屋グランパスは、エースとスーパーサブのゴールで、13位ベガルタ仙台に2-1と逆転勝利を収めた。これで勝ち点を54へ伸ばし、2位鹿島との勝ち点差を今季最大の「9」差に広げた。

 前半22分に右サイドをSBの菅井直樹に崩され、FW梁勇基にまさかの先制点を奪われたが、後半に怒涛の攻撃で逆転に成功した。0-1の後半12分、まずはエースが意地を見せた。DF田中マルクス闘莉王のロングパスに抜け出したFWケネディがPA内でDF渡辺広大に倒され、PKを獲得する。これを自ら決めて同点へ導いた。

 その後も攻め続けるが、なかなかゴールは割れない。後半37分にはFW玉田圭司に代え長身のDF千代反田充を投入。闘莉王も前線に上げてパワープレーに出たが、これが見事にはまった。

 仙台のパスミスからカウンターを仕掛け、途中出場していた“スーパーサブ”のMF小川佳純がドリブル突進。いったん闘莉王に預けてゴール前に侵入すると、闘将の右クロスに飛び込んで値千金の逆転ヘッドを決めて見せた。小川はこれが今季初ゴールで、首位快走につなげる決勝弾となった。

 ヒーローは試合後のインタビューで「今までチャンスはあったし迷惑をかけてきた。今日はちょっと貢献出来たかなとは思います」と控えめに話し、安堵の表情を浮かべた。とはいえ、もっと胸をはっていい大きなゴール、そして勝利だ。今節は2位鹿島が5位清水と引き分けるなど、上位チームが勝ち点を取りこぼした。それだけに、この勝利が意味を持ってくる。

 2位鹿島が引き分けたため、勝ち点差は今季最大の「9」。この勢いのままなら、最終節を待たずに優勝が決まる可能性もある。2ステージ制から1シーズン制に移行した05年から、優勝争いは5年連続で最終節にもつれ込んでいるが、その記録を名古屋が止めるかもしれない。次節はアウェーでの新潟戦が控え、その後には上位チームのC大阪、鹿島との直接対決が控える。この勢いをキープしてライバルたちを蹴散らすつもりだ。

(文 片岡涼)

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