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田代が105日ぶり弾、山形は残留安全圏の勝ち点35に

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[10.30 J1第28節 浦和0-1山形 埼玉]

 3試合ぶりの得点が大きな決勝点になった。2試合連続無得点で2連敗中だったモンテディオ山形は後半36分、セットプレーから途中出場のFW田代有三が値千金の先制点。7月17日の仙台戦以来、15試合ぶりとなる背番号10の一撃を最後まで守り切り、1-0の完封で3試合ぶりの勝利を飾った。

 シュート数は10対22。CKの本数も2対13。試合展開は劣勢を強いられた。それでも前半17分、FWエスクデロ・セルヒオのヘディングシュートはGK清水健太が好セーブ。後半23分にはFWエジミウソンのシュートにDFが体を投げ出してブロックし、同32分のエジミウソンのシュートもゴール目前でMF下村東美がクリアした。

 守備陣が粘り強く耐え、0-0のまま試合は終盤に入る。ここで大きな仕事をやってのけたのが田代だった。「みんながゼロで抑えてくれていて、ほんとワンチャンスだと思っていた」。後半22分からピッチに入ると、同36分、右後方からのFKにDF石川竜也の鋭いキックに反応。DFラインをかいくぐって頭でそらし、ゴールネットを揺らした。

 「早いボールを蹴ってくるので、オフサイドラインを気にして、飛び込むことだけを考えた。いいところに来て、入って良かった。ケガもして、なかなか調子も上がらなかったけど、ここから調子も上がっていけば」。105日ぶりとなるゴールに田代は安堵の表情を見せていた。

 これで勝ち点は残留の目安のひとつとされる「35」の大台に乗せた。16位神戸も勝ったため、降格圏との勝ち点差は9で変わらなかったが、残り6試合となったことを考えれば、安全圏に入ったと言える。

 小林伸二監督は試合後のインタビューで「点が取れたことはうちにとってプラス。今日は随分、前に進んだ」とコメント。田代も「勝ち点3がほしい時期。残留争いを気にしながらやるのは嫌だし、大きな勝利だと思う」と素直に喜んでいた。

(文 西山紘平)

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